時価総額最大の仮想通貨であるビットコイン(BTC)は、イーサリアム(ETH)に対する市場での優位性を失い始めている。セルシウスネットワークのアレックス・マシンスキーCEOはこう主張している。

Kitco Newsとのインタビューの中で、マシンスキー氏はイーサリアムの「逆転(Flippening)」、つまりETHが最大の仮想通貨であるビットコインを追い抜くというシナリオが既に起こっていると述べている。

マシンスキー氏は、セルシウスで既に「逆転」が起こっていると語った。「私たちは約170億ドルの預金もしくは顧客のコインを管理しており、ドルベースで保有されているナンバー1のコインはイーサリアムだ」という。

マシンスキー氏はまた、ETHが2022年または2023年までに時価総額でビットコインを上回るだろうと予測した。

「逆転はすでに起こっている。イーサリアムは、セルシウスコミュニティの総保有量として、既にドルベースでビットコインを上回っている。来年もしくは2年以内に、一般的な市場でもそれが生じると思う。より広い市場でも逆転が起こることがわかるだろう」

マシンスキー氏はさらに、今後の「逆転」の主なトリガーとなるのは、ビットコインとイーサリアムの主要なユースケースの違いであると指摘している。同氏によると、ビットコインの主なユースケースは価値の保存であり、ETHの主なユースケースはイールドファーミングや報酬と引き換えに仮想通貨をロックアップしたり、ステーキングすることだ。

「イールドは、幅広いユーザーベースを持つアプリケーションだ。そのため、時間の経過とともに、ビットコインよりもイーサリアムが幅広く採用されるようになると思う」と、マシンスキー氏は指摘している。

2018年にスタートしたセルシウスネットワークは、分散型のレンディングプラットフォームだ。ユーザーはコインをセルシウスのウォレットに預けることで報酬を得ることができ、仮想通貨を担保としてドルやステーブルコインを借りることもできる。