キャシー・ウッド氏が率いるARKインベストの新しいレポートでは、イーサリアム(ETH)が今後10年以内に時価総額が20兆ドル以上になると予測している。これは1ETHが17万ドル~18万ドルになるということだ。

ARKのレポートではビットコイン(BTC)について、「国が法定通貨として採用するにつれてスケールしていき、1ビットコインの価格は2030年までに100万ドルを超えるだろう」と予測している。

ARKは、米国を拠点とするテクノロジーメインの資産運用会社であり、その資産運用額は124億3000万ドルにのぼる。

ARKのレポート「ビッグアイデア2022」の予測は、イーサリアムネットワークの有用性と効率性が急速に成長したことを前提としている。過去2年間のネットワークの成長は、分散型金融(Defi)によるものだが、ARKはDeFiについて「仲介手数料やカウンターパーティリスクを最小限に抑えながら、相互運用性や透明性、金融サービスの向上を約束する」ものだと述べている。

ARKは、イーサリアムのスマートコントラクトと分散型アプリ(Dapps)が「将来的に伝統的な金融機能に取って代わる」だろうと予測する。イーサリアムベースのスマートコントラクトを通じて、銀行や貸付機能、取引所、証券会社、資産管理、保険、デリバティブといったものがカバーされると強調する。

さらにDeFiの方が集権的なものよりも効率的なようだ。ARKは、従業員1人あたりの収益を比較し、過去12ヶ月間でDeFiの方が伝統的な組織よりも効率的だと指摘している。

ビットコインについて、ARKは2030年までに時価総額で28.5兆ドル、1BTCあたり136万ドルになると予測している。ARKは、ビットコインの8つのユースケースを想定し、それらの将来価値を合計する形で時価総額を推定している。

ビットコインが世界の送金の50%、新興市場通貨の10%、米国の銀行決済高の25%、世界の国家の1%、超富裕層(HNWI)資産の5%、機関投資家の資産の2.55%、S&P500企業の現金の5%、金の時価総額の50%を占めるようになるとARKは推定している。