パウエル発言で急騰したイーサリアム、次の目標は6000ドルか？

イーサリアム（ETH）は金曜日、ウォール街の取引開始とともに力強い値動きを見せ、米連邦準備制度理事会（FRB）のジェローム・パウエル議長のジャクソンホールでの講演を受けて13％上昇し4788ドルに達した。

トレーディングビューのデータによれば、ETHは数分で4200ドルから急騰し、直近7日間価格の上値を抑えていた4600ドルを突破した。これはパウエル氏が9月の利下げの可能性を示唆したことによるもので、市場はハト派的なスタンスを楽観的に受け止めた。

CMEグループのフェドウォッチツールによると、9月17日のFOMC会合での利下げ予想は前日の75％から91.5％に急上昇している。これにより市場の強気ムードは一段と強まり、ETHが新たな史上最高値を目指す可能性が高まっている。

アナリストのエリサ氏は、ETHが「ゴッドキャンドル」で4600ドルを突破したと指摘し、複数の強気シグナルから「数日から数週間以内に新たな最高値を更新する準備が整っている」と述べた。

イーサリアムETFへの資金流入が強気相場を後押し

イーサリアムの強気シナリオを支えているのは、現物イーサリアムETFへの継続的な資金流入だ。8月21日には2億8760万ドルが流入し、4日間続いた流出を止めた。ファーサイド・インベスターズのデータによれば、月間での純流入額は25億5000万ドルに達している。

グラスノードのデータによれば、取引所に保管されているETH残高は1490万ETHにまで減少し、2016年7月以来の低水準となった。

2023年10月以降、取引所からの大量出金が続き、残高は急減している。この間にETH価格は180％上昇した。

仮想通貨投資家クリプト・ヴィルトゥオス氏は、供給不足が価格上昇をもたらす可能性を指摘する。「中央集権的取引所に保管されているETHは9年ぶりの低水準に達した。供給不足が訪れる可能性がある」とXで述べた。

ETHが取引所から引き出され、長期保有やステーキングに回されることで、売り圧力が減少することが期待されている。

テクニカル面では、ETHは日足チャートで強気の「ブルフラッグ」パターンを形成し、4300ドルの上値抵抗線を突破した。この上昇幅を考慮すると、ETHは6150ドルまで上昇する可能性があり、現在の価格から43％の上昇ということになる

日足のRSIは66とポジティブで、市場環境は依然として上昇を支持している。ETHがブルフラッグの目標価格に到達する可能性を高める要因となっている。

トレーダーのメルレイン・ザ・トレーダー氏はさらに強気で、月足チャートでのMACD強気クロスと4年続いた下降トレンドからのブレイクを根拠に、ETHは1万ドルへの上昇に向かうと述べた。

他のアナリストたちも、2025年にETHが1万ドルを超える可能性を予測しており、イーサリアムETFやETHを戦略保有する企業による強い需要が続いていることを理由に、市場全体が強気であることを指摘している。

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