米投資銀行のゴールドマンサックスが今月10日と18日に予定されているビットコイン先物取引の上場にあわせ、一部の顧客のために同先物契約の清算・決済業務を行うことがわかった。8日、ブルームバーグが同社の計画に詳しい人物の話として伝えた。

 TDアメリトレードとアリー・インベストも顧客のためにビットコイン先物取引の仲介をするとしており、これに続く動きだ。

 ブルームバーグによると、ゴールドマンサックスはケースバイケースで顧客にビットコイン先物取引の清算サービスを提供するという。同社スポークスウーマンのティファニー・ガルビン氏によると、

ビットコイン先物は新しい商品であることから、通常のデューデリジェンスの一部として仕様とリスク特性を精査している。

 これに先立って、同行のロイド・ブランクフェインCEOはビットコインについて独自の見解を述べていた。

 「私は歴史書を読むのでよく知っているのだが、(物理的な)コインの価格とコインに含有される黄金の量が連動している時代がかつてあった。そこから、紙幣が財務省によって保管されている黄金や銀に担保されるようになったが、当時でさえ人々は(この移行後の仕組みについて)懐疑的だった。」

 「そして今では、紙切れが国家(フィアット)によってのみ担保され、政府がその価値をきめている。だが今後の新しい世界では、コンセンサスを利用した仕組みを通して、人々が合意のもと価値を決めるかもしれない。これは現在ソーシャルメディアで行われているようなことで、私自身にとっては馴染みのない世界だ」

 ゴールドマンサックスは世界最強の投資銀行として政界への影響力も大きく、今後の動向が注目される。