ゴールドマンサックスの仮想通貨関連の発信が活発化、機関投資家マネー動き出す予兆か

 米金融大手で世界最強の投資銀行として知られるゴールドマン・サックス会長兼CEO(最高経営責任者)のロイド・ブランクファイン氏は3日、ブルームバーグTVとのインタビューの中で再びビットコインについて語り、「今は紙幣がフィアット(国家の法律や認可)によって担保されているが、新たな世界においてはコンセンサスによって担保されるかもしれない」と肯定的な意見を述べた。

 

「新世界において価値はコンセンサスが決める」

 ブランクファイン氏は、「顧客からビットコインを投資ポートフォリオに組み込むように要望をうけた時、ビットコインを扱わないという選択肢はあるか」という質問に対し、直接答えることは避けながらも柔軟な姿勢をみせた。

 「あらゆる新しいものに対してそうであるように、(ビットコインに対して)一定の不快感はもっている。しかし長年の経験で学んだことだが、私が好きではないことがとてもうまくいくことがよくある」

 「最初に携帯電話が登場した当時、こんなものを持ちたいやつなんているわけないと思った。というのも(当時の携帯電話の)電池は10分しか持たなかった上、相当な重さの機器を背負って歩かなくてはならなかったからだ。しかも公衆電話があちこちにあったから、誰も欲しがるわけがないと思った。しかしご存知の通り、私は大きなチャンスを逃したのだ」

 「私は歴史書を読むのでよく知っているのだが、(物理的な)コインの価格とコインに含有される黄金の量が連動している時代がかつてあった。そこから、紙幣が財務省によって保管されている黄金や銀に担保されるようになったが、当時でさえ人々は(この移行後の仕組みについて)懐疑的だった。」

 「そして今では、紙切れが国家(フィアット)によってのみ担保され、政府がその価値をきめている。だが今後の新しい世界では、コンセンサスを利用した仕組みを通して、人々が合意のもと価値を決めるかもしれない。これは現在ソーシャルメディアで行われているようなことで、私自身にとっては馴染みのない世界だ」

 「しかしビットコインが成功するならば、私は将来、物理的なものからはじまったマネーの自然な進化について説明できるだろう」

 「ちなみに食べられもしない黄金が宝飾品としての価値以上で取引されている理由を考えると、政府が決めているからではなく、昔から人々のコンセンサスがあるからだ」

 「だから(ビットコインも)いまから200年後くらいには私のような人間にも受け入れられていくだろう」

 「今は(ビットコインに)投資していないが、かといって他愛無いものだと切り捨てるつもりはないし、オープンな態度を保持する

 

ゴールドマンサックスの仮想通貨関連の発信が活発化

 ゴールドマン・サックスは最近、仮想通貨について頻繁に発信するようになっている。先月2日、米有力経済紙であるウォールストリートジャーナルが、ゴールドマン・サックス社のスポークスマンの話として、同社が仮想通貨のトレーディングを含む関連業務の検討を進めていることを報道。その二日後には、CEOのブランクファイン氏が個人のツイッターアカウントで、

ビットコインについてまだ考え中だ。結論は出ていないから、支持も拒否もしない。ただ歴史を振り返ると、金本位制から管理通貨制度への移行にあたって、人々は懐疑的だった。

と述べていた。(コインテレグラフジャパンによる意訳)

 

 ゴールドマンサックスによる仮想通貨についての一連の発言は、何を意味するのか。
 

 今年に入り、コモディティ(商品)と為替市場のボラティリティの低下を背景に、同社の債権部門も今年6月までの前半期の売上が前年比で21%下がるなど苦戦しており、ビットコインの激しい価格変動に魅力を感じている可能性もある。

 一方で、ウォール街で最強の投資銀行と目されてきたゴールドマンサックスによる仮想通貨関連の取り組みは、CMEによるビットコイン先物の上場計画と相まって、巨額の機関投資家マネーが動く予兆かもしれない。


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