エルサルバドルは、国際通貨基金(IMF)との間で仮想通貨政策の一部を見直すと合意したにもかかわらず、新たにビットコイン(BTC)を12BTC購入した。
エルサルバドルの国家ビットコイン局は1月19日のXの投稿で、戦略的ビットコイン準備金として11BTCを購入したと発表した。また、1月20日には1BTCを10万6000ドルで購入した。
ビットコイン局のポートフォリオトラッカーによれば、エルサルバドルの保有量は6044BTCとなっている。
エルサルバドルのBTC保有量は6044BTCとなっている. Source: El Salvador National Bitcoin Office
ビットコインは1月20日に一時的に10万9000ドルを超え、12月17日に達した過去最高値の10万8000ドルを更新した。ビットコインの新たな高値は、トランプ氏が米大統領として就任する数時間前に達成された。
エルサルバドル政府は、先月IMFと14億ドルの融資契約を結び、その一環としてビットコイン関連政策を縮小することで合意した。これを受け、エルサルバドルはビットコインの民間セクターでの受け入れを任意とし、政府の仮想通貨ウォレット「チボ」への関与を解消した。
しかし、その合意の翌日、エルサルバドルは100万ドル相当のビットコインを購入した。当時、エルサルバドルの国家ビットコイン局のステイシー・ハーバート局長はXの投稿で、同国のビットコイン計画は変わっていないと語った。
2021年9月、エルサルバドルはビットコインを法定通貨として採用した世界初の国となった。
ナジブ・ブケレ・ポートフォリオトラッカーによれば、1月20日時点でエルサルバドルによるビットコイン保有は1億7900万ドルの利益を上げている。
しかしエルサルバドル人が実際にBTCを決済手段として利用しているわけではない。2024年の調査によれば、国民の92 %はBTCを取引に使用していない。
ビットコインを積極的に買い増ししているのはエルサルバドルだけではない。南アジアの国であるブータンは、何年も前からひそかにビットコインを採掘している。昨年11月時点でブータンが保有するビットコインは10億ドルを超えている。