欧州中央銀行(ECB)は18日、2年間の検討を経て、デジタルユーロ発行に向けた準備フェーズに入ると発表した

ECBは11月1日から「デジタルユーロ発行の可能性を探るための土台作りを始める」とし、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行は必ずしも行われるとは限らないと述べた。18日には、潜在的なデジタルユーロの設計と配布に関する44ページの報告書も発表されている。

ECBによると、準備フェーズは2年間続き、デジタル通貨のルールの最終決定と発行者の選定に重点が置かれる。次のフェーズは、ユーザーからのフィードバックや中央銀行の要件に応じて「テストと実験」を行うという。

ECBは、「2年後、準備フェーズの次の段階に移行するかどうかを決定する。これにより、デジタルユーロの発行と展開の可能性を追求する準備が整う」と述べた。また、「準備フェーズの開始は、デジタルユーロを発行する決定ではない。その決定は、欧州連合の立法プロセスが完了した後にのみ、準備理事会によって検討される」と強調した。

欧州委員会は6月、デジタルユーロの立法計画を提案した。ユーザーがCBDCに銀行を通じてアクセスできるようにすることを目的としている。ECBのファビオ・パネッタ理事は、現金と同様のプライバシー機能を持つデジタルユーロを現金と並行して利用できるようにするという目標を再確認した。

ECBのクリスティーヌ・ラガルド総裁が4月、ゼレンスキー大統領になりすましたロシア人とビデオ通話し、デジタルユーロがユーザーの支払いをコントロールするために使用できると主張。これが仮想通貨業界から多くの批判を浴びた