ブロックチェーン技術を使った美術品登録スタートアップ、アートリー(Artory)は、シリーズAラウンドの資金調達で730万ドル(約8億円)超を達成した。アート専門のアートニュースペーパーが4月22日に発表した。

アートリーは、ユーザーが美術品のタイトルデータや販売履歴など来歴を追跡できるプラットフォームを開発。今回調達した730万ドル(約8億円)の出資者は、スイスの音楽配信プラットフォームのスポティファイに初期段階で出資した2020ベンチャーズや米ロジスティックス会社ポストメイツ、高級グッズ再販プラットフォームのリアルリアルなど。

アートリー創業者のナーン・デッキン氏は、調達資金は登録データのさらなる改善やプラットフォーム機能の開発にあてるとしている。「信頼性があり正確で、各美術品の背景にある深い情報を簡単に検索できるものを構築する」としている。

2020ベンチャーズのデビット・ウイリアムズ氏は、アートニュースペーパーに対し、「幅広い参加者や取引へと市場を大きく開くプラットフォームには好感が持てる」と述べている。

3月後半、アートリーは競売会社のデータベースのオークションクラブを買収した。オークションクラブには世界の4000を超える競売会社の販売情報を含むデータベースがある。40か国で約250の事業から収集したとされる販売情報を初めて公開するとされる。

10月後半には、米競売大手クリスティーズが、ブロックチェーンを基盤としたアート情報管理サービスを提供するArtoryと提携すると報じられている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本
原文 Early Spotify Investor Contributes to Blockchain Art Registry in $7 Mln Funding Round