仮想通貨イーサリアム(ETH)のハードフォーク「イスタンブール」の実行が2日早まり、古いロプステン(Ropsten)テストネットの分裂を引き起こした。

非分岐チェーンを推す巨大なマイナー

イーサリアム財団のコミュニティ・マネージャーのハドソン・ジェイムソン氏が9月30日、古いロプステン(Ropsten)テストネットに依存しているマイナーがいる一方、他の者は新しいテストネットですでにマイニングしていると明らかにした

既報の通り、ジェイムソン氏は、仮想通貨イーサリアム(ETH)のハードフォーク「イスタンブール」がテストネットで実行される日が、9月4日から10月2日まで延期されると発表。次のように述べていた。

「我々は、10月2日頃と推定されるブロック番号を選んだ。(中略)ただし、ブロック生成の速度次第で、1日か2日遅れるかもしれない」

ブロックチェーンは複雑なシステムであり、その更新を正確に予測することは困難だ。ジェイムソン氏によると、イスタンブールの実行が予想よりも2日早まったそうだ。これは、異常に速いブロック承認時間によるものだという。

ロプステン・テストネットのほとんどのマイナーは、イスタンブールの実行を知らず、その結果アップグレード済みチェーンでマイニングを行う者と、古いチェーンとでマイニングを継続する者とにテストネットが分割された。

イーサリアム財団のチームリーダー、ペーテル・シラージ(Péter Szilágyi)氏は、「ロプステン・テストネットはフォークしたものの、巨大なマイナーが非分岐チェーンを推しているため、少し不安定だ」とツイートした

またジェイムソン氏は、これ(不安定さや不具合などの確認)がテストネットの目的であり、ロプステン・テストネットは「すべて機能する」まで不安定だと指摘した。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版