ドバイ政府は10月下旬、同政府が主催したブロックチェーン開発者訓練プログラムの「卒業式」を開催し、プログラム受講を終えた第一回卒業生となる技術者に卒業証明書を授与した。同類のプログラムは存在しているが政府が主催するのは初で、ブルックリンに拠点を置くブロックチェーン企業と提携して開催された。
このコースは米コンセンシス・アカデミーにより運営されており、世界でもブロックチェーンカリキュラムの先駆けとなるプログラムだ。プログラムは世界中でブロックチェーン開発者の需要が増えていることから始まった。
ブロックチェーンのスタートアップ企業コンセンシスの創業者ジョセフ・ルービン氏によると、イーサリアムブロックチェーン卒業証明書が第1期卒業生に授与されるのを見るのは非常に喜ばしく、また、エキサイティングでもあるという。
ブロックチェーンソフトウェアエンジニアの初となる卒業生を見るのは非常に喜ばしい。また、特にイーサリアムブロックチェーン卒業証明書が授与されるのを見るのはエキサイティングだ。EthCerts(と呼ばれる卒業証明書)にはそれぞれ個別のuPort IDが記載されている。
開設されたばかりのオンラインコースには、現在までに96カ国から約1300人が志願し、全員が受講している。訓練期間は8週間。コース終了時には3日間のコーディングイベントが行われる。生徒は開発者と共に現実世界のイーサリアムブロックチェーン・プロジェクトに取り組む。初の卒業式には、さまざまな国からコースを修了した58人のブロックチェーン開発者が出席した。
卒業証明書「EthCerts」はデジタルIDアプリケーションuPortを通して公のイーサリアムブロックチェーン上で発行された。卒業式はドバイのスマートシティ政府プログラム「スマートドバイ」が後援。コンセンシスはドバイの公式ブロックチェーン・アドバイザーとなっている。
スマートドバイ局長のアイシャ・ビント・ブティ・ビン・バシャール博士は卒業式のスピーチで、ブロックチェーン開発者の世界的な不足を解消するコンセンシスアカデミーのプログラムはスマートドバイにおける彼ら自身の目的と共通している、と語った。
ここドバイで初の卒業式が行われたが、これは未来のテクノロジーをけん引するドバイ首長国の地位を証明するものだ。ブロックチェーン開発者の世界的な不足を解消しようとするコンセンシスアカデミーの取り組みは、スマートドバイにおいて我々の目的と共鳴している。