最近の仮想通貨(暗号資産)市場の低迷により、集中型取引所では大量の取引が行われたが、ピアツーピア(P2P)取引プラットフォームでは取引高が急減している。

P2P取引が活発な米国ではこの1週間でピアツーピア取引高が42%の落ち込みを記録した。取引高は2340万ドルから1360万ドル近くまで急落した。

アフリカのサブサハラ地域は、2020年において米国に次いでP2P取引で2番目に位置する地域だったが、ナイジェリアでの取引高が38%急落したことに伴い、P2P取引高は32%減少し、約1290万ドルから870万ドルとなった。

アジア太平洋地域の取引高も今週25%の減少を記録している。

唯一の例外は、ラテンアメリカ地域だ。ラテンアメリカはP2P取引高で大幅な増加を記録した唯一の地域であり、11%増加して1320万ドルとなっている。

Global P2P trade volume: Useful Tulips

ラテンアメリカの取引高の43%はベネズエラで行われており、この地域での取引高増加をドライブさせている。コロンビア、ペルー、チリでも取引高は増加した。その一方でメキシコとブラジルでの取引高は減少している。

不思議なことに、取引高の減少はP2Pプラットフォームのパクスフル(Paxful)に集中しており、ローカルビットコインズ(Localbitcoins)ではほとんどの地域で1週間の取引高が増加している。

過去1週間、約4200万ドル相当のビットコイン(BTC)がローカルビットコインで取引されたが、パクスフルでは2000万ドル以下となっている(3800万ドルから減少した)。

P2P取引所での取引高の減少と対照的に、大手仮想通貨取引所コインベースでは、過去7日間で約17億ドルの取引を扱っている。ビットスタンプの週間取引高は11億ドルだった。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン