元大統領であり、今年の大統領選にも立候補しているドナルド・トランプ氏は、米国において中央銀行デジタル通貨(CBDC)を作ることを「決して許さない」と誓った。

この公約は、1月17日のニューハンプシャー州ポーツマスでの選挙演説中に行われた。トランプ元大統領は「今夜、私はアメリカ人を政府の圧制から守るための別の約束をする」と述べた。

「中央銀行デジタル通貨の創造を決して許さない」

この宣言は熱狂的な拍手で歓迎された。トランプ氏は「ニューハンプシャーの皆さんはとても賢い」と返答した後、次のように説明を続けた。

「このような通貨は、連邦政府にあなたのお金に対する絶対的な支配権を与えることになる [...] 彼らはあなたのお金を奪うことができ、あなたはそれがなくなったことさえ知らないかもしれない」

「これは自由に対する深刻な脅威であり、私はそれがアメリカに来るのを阻止する」と彼は言った。

トランプ氏は2022年11月に2024年大統領選挙への出馬を発表した。米大統領選挙は2024年11月5日に行われる。

昨年、フロリダ州知事で共和党のロン・デサンティス候補も同様の公約を掲げ、大統領就任初日に中央銀行デジタル通貨を「廃止」すると約束した。しかしロン・デサンティスは今月15日、重要な激戦州であるアイオワ州でトランプに敗れている。同氏は、選挙キャンペーンを開始して以来、トランプ氏に10ポイント以上の差をつけられている。

仮想通貨に焦点を当てた政策を提案していた共和党の候補者ビベック・ラマスワミ氏は、およそ8%の得票率で終わったアイオワ州党員選挙の結果を受けて、1月15日に選挙戦から離脱した。彼はドナルド・トランプの支持を正式に表明している。

1月17日、証券取引委員会(SEC)の元幹部であるジョン・リード・スターク氏は、仮想通貨政策が2024年の大統領選挙の鍵を握る可能性があると予想している。同氏は、すべての大統領候補が仮想通貨専門のスタッフを任命し、政策立案を進めるべきだと主張している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン