テラフォーム・ラボの共同創業者であるド・クォン氏がモンテネグロの刑務所から韓国または米国への身柄引き渡しの可能性に直面している中、同社は新CEOを任命した。ド・クォン氏は依然としてテラの主要株主である。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米国人のクリス・アマニ氏がテラのCEOの空席を埋める形で就任した。アマニ氏は2021年からテラで働いており、最高執行責任者(COO)および最高財務責任者(CFO)を務めていた。それ以前は、スケジューリングソリューションプロバイダーのヒューマニティでCEOを務めていた。アマニ氏のリンクトインによると、彼は2023年4月からテラのCEOとして活動している。

アマニ氏はジャーナリストに対し、同社はステーブルコインの発行を計画しておらず、他の製品に焦点を当てると語った。「これをどのように立て直すかについてのビジョンを持っている。しかし、それは困難で時間がかかると思う」と彼は語った。また、アマニ氏はテラがド・クォン氏なしで運営を続けると表明した。

2022年5月、テラの崩壊が連鎖反応を引き起こし、仮想通貨市場が大暴落した。同プラットフォームのステーブルコインUSTCは米ドルに対するペッグを失い、ド・クォン氏と共同創業者のダニエル・シン氏が暴落時の不正取引に関与していた疑いが持たれ、捜査が行われた。

2023年3月、ド・クォン氏は偽造旅行書類の使用の疑いでモンテネグロで逮捕された。彼は4ヶ月の刑を受けたが、刑期終了後、米国または韓国への身柄引き渡しの可能性もある。韓国の検察官は1年前に資本市場法違反の容疑でド・クォン氏に対する逮捕状を発行している

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン