著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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BTC(ビットコイン)、保ち合い放れの日は近い?

Bloombergより作成

上図は2021/1/1から現在までの暗号資産時価総額とBTC/USDの価格を比較したグラフである。

2022年の暗号資産は3か月を経過した時点で、保ち合い推移が続く展開となっている。

暗号資産時価総額は年初から概ね1.5~2.0兆ドルでの保ち合い推移、BTC/USDも概ね35,000~45,000ドルでの保ち合い相場が継続していることがわかる。

2月24日にロシアによるウクライナの軍事侵攻を契機に、マーケットはリスクオフとなる相場が繰り広げられ、有事の安全資産とも呼ばれる金(ゴールド)は2020年のコロナショック時の高値まで上昇した。

また、コロナ変異株による景気後退懸念と生産障害から需給逼迫が生じていた原油(WTI先物)は2008年ぶりの高値となっている。ドル円に関しても、米国政策金利引き上げとウクライナ侵攻長期化を織り込む上昇が続き、2016年ぶりの高値となった。

あらゆるアセットが地政学リスクとインフレ高進の余波を受ける流れで、暗号資産は底が固いのか、上値が重いのか、どちらとも決まらずに、はっきりしない相場推移と言えるだろう。

しかし、暗号資産時価総額も一定の価値を維持していることから、暗号資産市況から資金流出が生じているとは考えにくいかもしれない。

次に、ウクライナへのロシア侵攻という地政学的リスクの勃発を受けて、BTCが貴金属や主要な株式と比較してどのような位置にいるかを確認してみる。

Bloombergより作成(22日時点、TはTrillionで兆、BはBillionで十億)

表のとおり、BTCの時価総額は貴金属や主要な株式との対比では世界9位に位置していることがわかる。

昨今の米株高を牽引したハイパーグロース株の代表格である米テスラ社を下回るものの、世界有数の投資家であるウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社・米バークシャーハサウェイ社の時価総額を上回っている。

軍事侵攻本格化前(2/15のレポート)時点とBTCの順位は変わらず、現在も既存金融資産に匹敵する存在感を示していることが上図から読み取ることが出来るだろう。

今後のBTCの問題は、現在の保ち合い相場を脱してどちらに放れるかであるが、以下の指標から、示唆される相場展開を確認したい。

・期待インフレ率
・銅
・月別変動率

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