著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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5月下旬の急落も一服、上昇トレンドへの移行も視野か

ETH/JPY 日足 Bidチャート(DMM Bitcoinの取引ツールより作成)

上図は、ETH/JPYの日足チャート(期間:2021/4/15~現在)である。

5月下旬のETH/JPY相場は、暗号資産市場に対する各国の規制やETH特有の材料に左右される展開となった。

19日から23日にかけては、中国国内の金融機関での暗号資産取扱禁止や、マイニング禁止の議論により、下値模索の展開へ。ETH/JPYは3日連続で下落し、23日には、20万円を一時的に下回った。

翌24日から27日にかけては、中国でのマイニング規制により各国でのマイニングが活況となるとの見方など、市場の悲観論が一服したことを背景とした戻り基調となり、24日のETH/JPYは、+20%超の大幅高となった。

28日には米国にて暗号資産取引や送金の報告義務が議論されたことで、暗号資産市場は再び急落するが、ETH/JPYに関していえば、前日に米国で2事例目のイーサリアムETFが申請されたことや、イーサリアムL2ソリューション「Arbitrum」ローンチ発表が買い支え要因となったのか、5/23の安値を下回ることなく、下値模索の流れも限定的となったようだ。

上記を踏まえて、現在のETH/JPYのチャートについて、主に次の3点が、上方向への見方の根拠となりそうである。

① 75日移動平均線(赤矢印)の上抜け
② 5/12高値と5/27高値を結んだレジスタンスライン(赤線)の上抜け
③ 逆三尊の形成(ヘッドアンドショルダーズ)

①75日移動平均線(赤矢印)の上抜け

75日移動平均線は昨年10月から通算13回反発してきたサポートラインであるが(Daily Market Report 2021/04/21「4日続落のETH(イーサリアム)、下値の目途は?」参照)、5/19に一度は下抜けしていたが、5月末には、再度上抜けに成功している。

今後は、75日移動平均線をサポートとして、定着できるか、また、再び反発できるかが注目される。

②5/12高値と5/27高値を結んだレジスタンスライン(赤線)の上抜け

5/23以降の反発局面では、50日移動平均線付近で頭打ちとなり反落した。

ここで、下落基調が継続するとする見方であれば、5/12-5/27高値をレジスタンスとしたラインが想定される。しかし、5/31の上昇ではこれを上回っており、下落基調継続の流れが否定されたとする見方ができる形状となっている。

③逆三尊の形成(ヘッドアンドショルダーズ)

現在の価格水準は、5/30につけた直近の安値を下回っておらず、この5/30安値もまた、5/23の安値を下回っていない。このことから、③の下値切り上げのサポートラインが想定される。

また、5/12以降の主要な高値、安値をみると、相場の底打ちを示唆する逆三尊(ヘッドアンドショルダーズ)を形成したとする見方もできるかもしれない。

上記3点であるが、5/30安値を下回った場合に再考が必要となる点には注意されたい。

次に、このまま5/30の安値を割らないまま反発した場合の今後の展開を考えてみよう。

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。