著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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上方レジスタンスを上抜け

ETHJPY 日足 Bid

4月に入り、史上最高値を再び更新したETHJPYであるが、大きく調整することもなく高値圏を維持している。

現状は235,000円が重くなり、上昇幅は縮めつつあるものの、依然として下値を切り上げており上値模索の様相となっている。

上図、ETHJPYの日足チャートの(B)以降※の動きをみてみよう。

(※(B)以前については過去のレポート「ETH(イーサリアム)、価格と出来高は逆相関。警戒が必要な局面か」をご参照いただきたい)

(B)は史上最高値達成からの急落、(XからA)を経た後の戻り高値で、上値の目処の一つとして意識されていた価格帯である。(X)をつけてから1ヶ月ぶりに20万円の節目を回復し、陽線で引けたところであったが、翌日には高値警戒感や利益確定売りが優勢で反落。

再度、下値模索の上値の重い展開となった。また、四半期末であることによる、一部市場参加者の売買の手控えからか、出来高も減少した(後述)。

3/25にはFRB議長が暗号資産の決済手段としての利用に難色を示したことにより、暗号資産市場でのリスクオフが加速。ETHJPYは75日移動平均線付近まで下押しし、(C)の3月安値をつけた。

これまでを整理すると、

①テクニカル要因…X-Bの延長線がレジスタンスラインと意識された、心理的な買い控え

②季節要因…期末、年度末であることによる市場参加者のポジション解消売り、売買手控え

③ファンダメンタルズ要因…FRB等規制当局による懸念の表明

の3つがあげられるだろう。

前述の下落要因3点については、

①が3/26以降、悪材料の一服や、自律反発狙いの買いが集まったことからか、3/31にはX-Bのレジスタンスをブレイク、新高値買いも集まり勢いがついている(赤矢印)。

②も年度末のポジション調整が一巡し、新年度に入ったことで、新たな買いが入りやすくなったといえる。

③も欧州航空会社の暗号資産対応(3月30日 CoinPost)で「決済手段」として再び認識されつつある。

加えて、ーサリアム技術を基盤としたNFTトークンが暗号資産市場で注目され、アルトコイン市場が活況となっており、その中でもETHが話題性や、時価総額からみてもアルトコイン首位銘柄として材料視されている点にも触れておきたい。

以上より、現状の上昇要因となる強気材料は以下4点となった。

①テクニカル要因…X-Bの抵抗ラインを突破したことによる、新高値買いの入りやすさ

②季節要因…期初、新年度であることを背景とした取引高の増加

③実需要因…決済手段としてETHを活用する機会の加速

④話題性…NFTトークン等のETH特有の材料

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。