著者 DMM Bitcoin マーケットレポート
プロフィール:暗号資産交換業者。DMM Bitcoinなら、豊富な取扱い暗号資産(仮想通貨)種類でお取引が可能です。厳重なセキュリティで、お客様が安心して暗号資産のお取引ができる環境を提供します。最短当日に口座開設可能。(暗号資産交換業 関東財務局長 第00010号、第一種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3189号、加入協会:一般社団法人日本暗号資産取引業協会)
・ビットコインのアノマリー
上の表は、2013年から2022年10月現在までのビットコインの月別の騰落率をまとめたものである。緑色は上昇、赤色は下落を示している。
株式市場をはじめとした相場分析の手法には様々な種類があるが、過去の騰落を上表のようにまとめ傾向を探ることは長く用いられてきた手法の一つである。
このような理論的根拠に基づかない、相場での経験則のことをアノマリーというが、本稿では上表から読み取れる傾向から、今後のBTCの動向を考察する。
・9月は下落、10~11月は上昇する傾向
「夏枯れ相場」や「サマーラリー」といった投資用語があるように、一般的に8月、9月は株式市場でも弱気な相場を生みやすいと言われている。
ビットコインにおいては、2015、2016年を除く9月が下落に終わっていることから、少なからず同様の傾向があるといえるだろう。
また、10/18のレポートで取り上げた通り、10月に上昇傾向が強いのは、米国中間選挙後に上昇する傾向が強いことも関係していると言える。
今年2022年における10月は今のところ株式市場とともに上昇は見られていないため、今年はアノマリーのハズレ年となるかもしれない。
・2014年、2018年、2022年と大きな下落は4年ごとに発生している
2021年までのうち下落に終わった年は、2014年と2018年である。
どちらも、半減期(2012年と2016年)の翌年のバブル(2013年と2017年)の翌年(2014年よ2018年)であり、半減期の周期である約4年とも一致している。半減期とはマイニングでの採掘報酬が半減する時期のことであるが、ビットコインの需給バランスを取り、価格維持に欠かせないものである。詳しくは当社コラム参照。
今年2022年も同様の状況といえる。2020年に半減期を迎え、昨年大きく上昇したのは記憶に新しいが、11月に天井を迎えると、現在にかけて70%以上も下落している。
特に今年2022年と2018年は、今のところ3月と4月を除く月で騰落が一致しているため、同様の動きとなることを視野に入れておくべきだろう。
以下では、2018年と2022年の比較をもとに今後のBTCを考察する。