著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

プロフィール:暗号資産交換業者。DMM Bitcoinなら、豊富な取扱い暗号資産(仮想通貨)種類でお取引が可能です。厳重なセキュリティで、お客様が安心して暗号資産のお取引ができる環境を提供します。最短当日に口座開設可能。(暗号資産交換業 関東財務局長 第00010号、第一種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3189号、加入協会:一般社団法人日本暗号資産取引業協会)

2週間前の9/15、イーサリアム待望のアップデート「The Merge」は無事成功に終わり、これによってProof of Work(PoW)に終わりを告げ、新たにProof of Stake(PoS)へと移行した。

とはいえ、The MergeによるPoSへの移行は、スケーラビリティ問題の根本的な解決策となるものではなく、今後予定される4つのアップデートによってスケーラビリティ問題を本格的に改善するための土台となるものだ。

The Merge移行後のETHの推移は芳しくないが、本稿では2022年におけるETHの推移のおさらいと、今後控えるETHの展望について記載したい。

・これまでのETHの推移

CoinGeckoより当社作成

上図は、CoinMarketCapにて掲載される時価総額上位20銘柄のうち、当社取扱い銘柄(BTC =橙色、ETH=水色、XRP=灰色、ADA=青色、TRX=赤色、AVAX=桃色)の2022/1/1終値(取引ペア=USD)を100として指数化した推移だ。

2021年は暗号資産市場全体が好調であり、ETHはNFTのブームによって高いパフォーマンスを発揮した銘柄の一つである。一方、2022年はNFTの失速や米国経済の利上げなどによる影響から、価格が伸び悩んでいるといえる状況だ。

実際、上図においてETHは年初から8月の半ばにかけてはほとんどの状況でBTCのパフォーマンスを超えることはなく、中でも6月半ばから7月半ばに至ってはAVAXに次いで低い位置で推移している

また、AVAXは2020/9末に始動したばかりのプロジェクトであり、2021/1から2021/12末に時価総額を100倍近く引き上げた銘柄であることから、今年に入り、行き過ぎた過熱感の調整として下落していると捉えるとすれば、ETHのパフォーマンスの低さが伺えるだろう。

とはいえ、ETHは7月半ばからThe Mergeが近づくにつれて上昇基調に入り、8月半ばになると一時はBTCを凌ぎ、TRXに次ぐパフォーマンスを発揮していた。

その後ETHは、9/15実施のThe Mergeが完了以降は現在に至るまで力なく推移しており、1/1終値から60%以上も下落した状況で第三四半期を終えることとなりそうである。一方で、BTCとの差を大きく拡大せずに維持できたとポジティブに捉えることもできるだろう。

続きはこちら