著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

プロフィール:暗号資産交換業者。DMM Bitcoinなら、豊富な取扱い暗号資産(仮想通貨)種類でお取引が可能です。厳重なセキュリティで、お客様が安心して暗号資産のお取引ができる環境を提供します。最短当日に口座開設可能。(暗号資産交換業 関東財務局長 第00010号、第一種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3189号、加入協会:一般社団法人日本暗号資産取引業協会)

・25日移動平均線からの乖離率に着目

BTC/JPY 日足Bidチャート

上図は、本年のBTC/JPY(ビットコイン)価格を元に、25日移動平均線(黄色)からマイナスの乖離率が急拡大した場面をピックアップし、移動平均線と当日安値の乖離率を記載したものである。

25日移動平均線は約1ヶ月間の値動きの目安として用いられることが多く、この25日移動平均線と価格の乖離率は相場動向を占う上での重要な指標と考えられる。

本レポートでは、15%~20%以上の乖離があれば買われ過ぎ、もしくは売られ過ぎの水準に価格が位置していると捉えることとする。

上図で示した各日の安値(黄色の解説部分)は、25日移動平均線から17.9%~35.7%ほどマイナス乖離した日にちを4日ピックアップしており、いずれの日にちにおいても終値にかけては反発に転じている。

その安値を付けた計4日について、その後7営業日以内につけた高値は以下のとおりである。

① 1/24 安値 3,667,467円 → 1/29 高値 4,451,206円 (21.4%の上昇)
② 2/24 安値 3,849,384円 → 3/2  高値 5,216,287円 (35.5%の上昇)
③ 5/12 安値 3,286,211円 → 5/16 高値 4,049,516円 (23.2%の上昇)
④ 6/18 安値 2,336,826円 → 6/21 高値 2,945,959円 (26.1%の上昇)

上記のように、25日移動平均線と価格のマイナス乖離が約18%以上に拡大すれば、それは「売られ過ぎ」のサインと考えることができそうだ。

勿論、安値をピンポイントで見極めるのは難しいが、下落後1週間の上昇率は注目に値すると言えそうだ。移動平均線から価格が大きく下振れたときは投資妙味があるかもしれない。

その一方で、暗号資産を取り巻く環境は厳しくなっている。

9/21のFOMC(連邦公開市場委員会)では0.75%の追加利上げが発表され、パウエル議長の会見内容もタカ派寄りであった。

さらに、9/22にはイングランド銀行も0.5%の追加利上げを発表したが、減税政策も相まって英国の株式、債券、為替はトリプル安になるなど、リセッション懸念は至る所で燻っているのが現状である。

世界的なリセッション懸念からリスク回避の姿勢が強まれば、当然ながらリスクのアセットクラスからの資金流出は避けられず、暗号資産の冬は厳しさを増すだろう。

暗号資産の冬、すなわち暗号資産の相場全体が好材料を欠く状況の中、とりわけ必要とされるのは、中長期的な相場下落を見据えた投資戦略であろう。

相場の下落局面において逆張りとなる「買い」で利益を得ることは決して容易ではないが、急落の場面と短期的なリバウンドを上手く利用することも1つの選択肢である。上図のような急落の場面をキャッチアップしつつ、雪解けを待つのも一考ではないだろうか。

次に、2022/8/26の終値を基準として、25日移動平均線からの乖離率(当社取扱い銘柄)ランキングをマイナス順に示す。

続きはこちら