著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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・ETHの新しい歴史

かねてより市場の注目を集めていた、ETH(イーサリアム)のアップデート「The Merge」(以下マージ)が日本時間9/15 15:40分頃正式に実装された。これにより、ETHはコンセンサスアルゴリズムをPoW(プルーフ・オブ・ワーク:Proof of work)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク:Proof of stake)へと移行し、新たな歴史を歩み始めた。

マージは複数回予定されている一連のアップデートの序盤であり、今回のPoSへの移行により、莫大なエネルギーを必要としたマイニングは不要となり、99%以上のエネルギー削減が可能となった。

これまでPoWを採用するETHをはじめとした暗号資産は、脱炭素の社会的潮流の中でエネルギーを大量に消費する点から、企業・機関投資家から敬遠されがちであった。しかし、マージを含むこれからのアップデートにより彼らの支持を集ることにより、既存の社会システムへの導入促進といった躍進を遂げることへの期待が寄せられる。

また、PoSになることで、1日のETH新規発行量はステーキング報酬である1,600ETH(90%減)のみとなる。さらにステーキング報酬のために保有するメリットが大きくなるため、ETHはデフレ資産となる可能性もある。

ビットコインは半減期というデフレ構造を持たせることにより希少性を生むことで、価格を保ち続けていることからわかるように、ETHのPoSへの移行は価格上昇という観点からも大きな可能性を持っているといえるだろう。

以上のように、マージはETHのみならず今後の暗号資産市場を左右する重要なイベントであったが、意外にもマージ後のETH価格は大きく変動することはなかった。

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