著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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本稿では、システムトレードの有効性を検証する際に、過去のデータを用いて、一定期間にどの程度のパフォーマンスが得られたかをシミュレーションする「バックテスト」を行い、BTC(ビットコイン)の有効なトレーディングアプローチを分析をする。

表1:TradingView(https://jp.tradingview.com/)より作成

表1は、BTCの*4つの異なる戦略のバックテスト結果を1年毎に示したものである。各数値はそれぞれの戦略の平均利益率を示した。また、テスト時間枠は4時間足のドルベース価格で実施した。

*4つの異なる戦略について
①バイ・アンド・ホールド
②トレンドフォロー(強い時に買い、弱い時に売る)
③カウンタートレンド(弱い時に買う)
④カウンタートレンド(強い時に売る)
(※セル・アンド・ホールド(売りのみ)…バイ・アンド・ホールドの逆)

表1を見て分かるように、2022年から同年8/14(現在)の期間において、プラスのパフォーマンスになっているのは、「セル・アンド・ホールド(売りのみ)」(バイ・アンド・ホールドがマイナスなため)及び「トレンドフォロー」のみであり、これらの戦略が有効であることが考えられる(表1水色枠参考)。

2022年初から同年8/14までのバイ・アンド・ホールドの平均利益率は-0.91%であり、セル・アンド・ホールドはその逆を意味することから、ロングよりもショートポジションを保有する方が、パフォーマンスが良いことが分かる。つまり、2022年初から同年8/14までの期間に関しては「セル・アンド・ホールド(売りのみ)」が有効と言えるかもしれない。

また、上記のとおり同期間におけるトレンドフォローは0.93%である。これは全体の平均利益率である0.50%の約2倍であり、カウンタートレンド(弱い時に買う)の-0.60%とカウンタートレンド(強い時に売る)の-1.43%よりも良い数値である。つまり、「トレンドフォロー」が有効と考えられる。

以上より、2022年初から同年8/14におけるトレーディングパフォーマンスが最も良好であるのは「セル・アンド・ホールド(売りのみ)」及び「トレンドフォロー」の戦略であることが確認できる。

トレンドフォローにおいて代表的なトレーディングアプローチは、SMA(単純移動平均線)やボリンジャーバンド、トレンドライン等があげられる。

今回は、SMA(単純移動平均線)を活用したストラテジーをバックテストすることで、トレンドフォロー戦略の有効性も確認する。

 

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