新たに分散型金融(DeFi)Sushiの代表となった仮想通貨デリバティブ取引所FTXのサム・バンクマンーフライド氏は、コインテレグラフに対して、バグの存在を認めた。

Sushi創業者であるチェフ・ノミ氏は9月6日にプロジェクトのコントロール権をバンクマンーフライド氏に移譲。ノミ氏は開発資金捻出のためにSUSHIトークンを全てETHに交換したとTwitterで公言しており、「詐欺プロジェクトではないか」と批判を浴びていた。

ノミ氏は6日、管理者の鍵をバンクマンーフライド氏に渡し「私なしでもSushi スワップがうまく機能することを望む」と述べた。チェフ・ノミは偽名をであり、同氏は匿名を貫いている。

バグ問題

DeFiトークンの過熱感が高まる中、SUSHIプロジェクトをめぐる騒動は終焉には向かわなさそうだ。

9月7日、開発者ジョン・ソーク・パーク氏は、Sushiスワップにおいて新たなトークンを手に入れなくても誰かのガバナンス力を増強にしてしまうバグを発見したと報告した。

Sushiでは、トークン保有者が投票権を委任することでガバナンスが機能する。今回のバグでは、トークン保有者がトークンを第3者に送金した後も、委任された人がガバナンス力を持ち続けるというものだ。新たにトークンを受け取った第3者は、トークンをまた別の人に委任することが可能になり、ガバナンス力が不当に増強される仕組みになっている。

バンクマンーフライド氏は、コインテレグラフに対して、バグの存在を認めつつもSushiのガバナンス機能はまだ有効になっていないため「Sushiにとってすぐさま問題になるわけではない」と話した。

また同氏は、新たな契約体形にプロジェクトを移行せずに解決が可能な問題との認識を示した。現在チームが調査中だという。

翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン