監査、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリー、税務および法務サービスを主に取り扱う「ビッグフォー」と呼ばれる会計事務所の1つであるデロイトは、仮想通貨に精通した専門家をチームに加えるために積極的に求人している。

プロフェッショナル向けSNSであるリンクトインで米仮想通貨関連の求人を検索すると、現在デロイトで募集中のポジションは300以上ある。たとえばブロックチェーン&デジタルアセットマネージャーなどで米国内の97の異なる場所で求人が出ている。その他の職種には、米国18か所で募集されているブロックチェーン&仮想通貨部門の税務マネージャー職、および米国3か所で募集されているブロックチェーン&仮想通貨(NFT)部門の税務マネージャー職等がある。

ちなみにビッグフォーの他の3つの会計事務所、すなわち、アーンスト・アンド・ヤング、KPMG、プライスウォーターハウスクーパース名目で同様の仮想通貨関連の求人を検索しても結果は得られない。

デロイトの仮想通貨関連業務求人

ブロックチェーン&デジタルアセットマネージャーの役割には、財務諸表監査、ブロックチェーンおよびデジタル資産に特化した内部統制、ブロックチェーンおよびデジタル資産取引の監査準備、IPO準備およびSEC報告サービス、SPAC取引およびデジタル資産取引の会計アドバイザリーサービスなど、さまざまなサービスの提供を含む。

税務マネージャー職は仮想通貨およびブロックチェーン業界を含む多様なクライアントに対して税務アドバイザリーおよびコンプライアンスサービスを提供するチームを管理する。その職責には法人設立戦略やトークンおよび取引の分析をクライアントに提供することなどが含まれるようだ。

これら求人はここ一週間で掲載されており、デロイトの仮想通貨・ブロックチェーン分野への関心の高さがうかがえる。

ちなみにデロイトは今年1月にステーブルコインUSDC発行元の米サークル社による準備金監査を行っている。米国内で規制が強化されるにつれ、仮想通貨分野の顧客が増加していることは間違いなさそうだ。