米国最大手の仮想通貨取引所コインベース に対する仮想通貨ファンの怒りが収まらない。
先月コインベースが買収したNeutrino(ニュートリノ)幹部らが前職で反体制派やジャーナリストを監視するソフトを弾圧的な政権に売っていたという疑惑が浮上し、プライバシーや自由を大切にする仮想通貨ファンがツイッターで抗議。#DeleteCoinbase というハッシュタグを使って、コインベースの口座を削除しようという運動を展開している。
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BreakerMagによると、この運動の発端は、ビットコインのインフルエンサーとして有名なウディ・ウェルトハイマー氏。次のようにツイートした。
「どう考えても私はコインベースにとって最優良な顧客ではないが、もう私の中では終わった。ファンではなかったが、一線を超えてしまった。@davidzmorris, @arjunblj, @J9Roem 、気づかせてくれてありがとう。口座を削除したよ。あなたもそうするべきだ。あなたの画像とともに #DeleteCoinbaseをシェアしよう」
この呼びかけに対して複数のユーザーが反応した。
「遅れを取るわけにはいかないだろう?もうしばらく使っていなかったけど… #DeleteCoinbase」
「#DeleteCoinbase account 6年間使った口座を削除したよ。ハッキングチームから人を雇うなんて我慢の限界だ@coinbase」
「コインベースのアフィリエートリンクを私のブログ https://news.davidcoen.it/ 取り除いたよ。そして口座の削除にも取り掛かったよ。#DeleteCoinbase #bitcoin」
執筆時点でこの運動への参加者数は明らかになっていない。
ただ、過去の例を見ると、企業側がダメージを受けたケースもある。
BreakerMagによると、2017年1月にウーバーに対して#DeleteUber「ウーバーを削除しろ」運動が起きた際、ウーバーはおよそ20万人もの乗客を失い、ライバルのリフトにとっては追い風となった。また、当時のCEOトラビス・カラニック氏の辞任につながったという見方も出ている。
一方、2018年4月、フェイスブックから大量の個人情報が流出した際、#deletefacebook「フェイスブックのアカウント削除」運動が展開されたが、ザッカーバーグCEOは利用者数に影響はほとんどないと発言した。