ハイプサイクルは、トークン価格やソーシャルメディア上の統計で驚異的な効果をもたらすが、時価総額上昇に値する機能するプロダクトをローンチするよう開発者に圧力をかけることにもなる。
過去6週間、ノンファンジブルトークンが市場の中心的な存在となっていたが、開発者がプロトコルを改良し、相互運用可能なイーサリアムネットワークの代替手段を模索したことで、分散型金融(DeFi)が脚光を浴びている。
CoinGeckoのデータによると、すべてのDeFiプラットフォームでロックされた総価値(TVL)は、2月末の市場後退以来、着実に成長しており、DeFiセクター全体のTVLは現在過去最高の740億ドルを記録している。
プロトコルのリストを詳しく見ていくと、過去7日間で最大の成果を出していたのはバイナンススマートチェーン(BSC)で動作するプロトコルだ。BSCは、手数料の低さやクロスチェーン機能、およびバイナンスエコシステム全体へのアクセスのおかげで、イーサリアムネットワークの競合の1つとして浮上している。
PancakeSwap(CAKE)やVenus(XVS)はどちらも、過去1週間でTVLが30%以上増加し、THORChain(RUNE)とAlpha Finance(ALPHA)はそれぞれ61%と47%増加した。

イーサリアムベースのプロジェクトでは、AAVEやBalancer(BAL)のTVLが約26%の増加。新しく開始されたVesper(VSP)プロトコルは過去6週間で16億4000万ドルを集めており、過去7日間では35%増加した。
DeFiトークンの価格も上昇
TVLの増加に加え、2月の安値の間にべトラントレーダーが買い足したことで、多くのトッププロトコルのトークン価格が上昇した。
CoinGeckoのデータによると、すべてのDeFiトークンの時価総額も2月に記録した最高値を上回り、現在は過去最高値の984億ドルに達している。

THORChainは過去7日間に最大の上昇を記録し、トークン価格は88%上昇した。JUST(JST)とAkropolis (AKRO)は両方とも57%上昇した。
ビットコイン(BTC)は現在6万ドルの突破を目指しており、イーサリアムは2000ドルを超えて取引されている。Real Vision Groupのラウル・ポールCEOがつぶやいたように、仮想通貨全体での価格上昇への期待が高まっている。
The market cap of the entire digital asset space feels like the break of $1.8trn is kind of a big deal. The chart pattern suggests acceleration lies ahead on that break. My guess is the whole space doubles in next 2 to 3 months. Let see! pic.twitter.com/125lTVAkNH
— Raoul Pal (@RaoulGMI) March 30, 2021
NFTの熱狂がやや沈静化している現在、トレーダーはハイプサイクルとなる次のセクターを探している。トークン価格、TVLが再び上昇していることから、DeFiが新たな注目を集める準備が出来ているようだ。
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