分散型金融(DeFi)プロジェクトのパラダイム・ラブズは、事業を停止すると3月10日に発表した。CEOで共同創設者のリアム・コバッチ氏は、分散型取引所(DEX)市場でニッチ市場形成に失敗したと説明している。

同社には、仮想通貨ヘッジファンドのポリチェーン・キャピタル、ドラゴンフライ・キャピタル、チャプター・ワン・ベンチャーズなどが出資していた。

パラダイム・ラブズは2018年に設立。DEX向け流動性アグリゲーションプロトコル「Kosu」の開発向けに資金調達をしていた。調達額は開示していない。

コバッチ氏は、この2年間でDEX業界は「相当に進化」したとし、パラダイムのKosuに向けた初期の取り組みと投資は、DEX市場の構造変化により、「陳腐化した」と述べている。

2019年初期から中盤頃から、DEXエコシステムの急速な変化により、Kosuの有効性に疑いを持ち始めたとしている。

流動性プロトコル/ネットワーキングエコシステムがますます増加することを受け、同チームは新たな製品Zaidanをデザインした。だが、この方向転換もうまくいかなかったと説明している。

「会社のライフサイクルの後半でのアイデアだったので、Zaidanを完全に開発するには我々は資金不足だった(中略)。投資を考えるとKosuを切り捨てて完全に方向転換するのをためらった。しかし今思えば、そのためらいが間違いだった

パラグラム・ラブズの失敗は、DeFi分野に参入したのが「少し早すぎた」ことだったと総括している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン