米商品先物取引委員会(CFTC)のサマー・マージンガー委員は、CFTCが対話ではなく、分散型金融(DeFi)プロトコルに対する執行・取締りに対して懸念を表明している。

9月7日に発表された声明の中、このような事件でCFTCが取っているアプローチに対して疑問を呈し、執行活動は新たなDeFi技術に対処する最適な手段ではないと主張した。マージンガー氏は、CFTCは主に執行行動に依存するのではなく、ルール作りや他の規制ツールを通じて市民や関係者と交流すぐべきだと考えている。

マージンガー氏は「私は、私たちが市民と交流すべきときに、これらの事件で委員会が執行措置を起こす道を進んでいることに懸念を感じている」と述べた。

マージンガー氏は、市場参加者を詐欺から保護するためならば、商品取引法(CEA)とCFTCの規則を適用することは支持していると言う。しかし、同氏は、これらの事件でのCFTCの命令は、執行行動の対象となったDeFiプロトコルによる顧客資金の横領や市場参加者の被害があったわけではないと指摘する。

マージンガー氏は、DeFiプロトコルに対する規制の管轄権、明確なルールの必要性、透明なルール作りがない状況での執行について問題提起を行った。しかし、これらの課題にもかかわらず、CFTCの2023年春の規制アジェンダにはDeFiに関連するルール作りの活動が含まれておらず、これらの問題は大部分が未解決のままとなっている。

CFTCは、未登録で各種デリバティブ取引を提供したとして、3つの分散型金融プロトコル(Opyn、ZeroEx、Deridex)に対して規制行動を取ると発表した。Opyn、ZeroEx、Deridexはそれぞれ25万ドル(約3695万円)、20万ドル(2955万円)、10万ドル(約1477万円)の罰金を課した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン