DAOが日本へ進出

Coincheckが日本でのDAOトークン取り扱いを開始した。今回コインテレグラフはCoincheck.jpのビジネス開発リーダー、Kagayaki Kawabata氏に話を伺うことが出来た。如何にして日出る国、日本からDAOが登場することになったのだろうか。

 

DAOの全て

 

分散型自律組織、DAOは、イーサリアムベースのスマートロックを開発しているドイツの企業Slock.Itのプロジェクトの一つである。彼らのウェブサイト上には、”ガバナンスを自動化する分散型自律組織”と題してホワイトペーパーが掲載され、DAOの仕組みが非常に詳細に説明されている。

基本的には、DAOはブロックチェーンを利用したVC投資の方法の一つだ。ホワイトペーパー上の文言を借りれば、”イーサーと引き換えに、DAOのコードがイーサーの送り主のアカウントへアサインされたトークンを生成する”仕組みだ。

トークンはその保有者に対して議決権と所有権を付与する。作られるトークンの数は転送されるイーサーの数に比例し、トークン価格は時間によって変化する。トークンの所有権は、生成期間が終了すれば自由にイーサーリアムブロックチェーン上で取引することが出来る。

 

The DAOが日本に

 

2016年5月27日、DAOのクラウドセールでは1億4,300万ドルもの資金を集めた。そしてそんな中、最近日本のCoincheckでDAOのトークンがサポートされるという話を耳にしたのだ。

我々コインテレグラフはCoincheck.jpのビジネス開発リーダー、Kagayaki Kawabata氏に話を伺い、日本におけるDAOの展望と、彼らのビジョンについて詳しい話を伺った。

Kaga氏は日本でもDAOの需要が確かに存在すると語っている―

 

「以前からDAOのサポートを望んでいたお客様はたくさんいらっしゃいましたので、今回DAOのウォレットと売買機能を実装するに至った次第です」

 

 

日本でのDAOのカタチ

 

日本は世界第三位の経済大国であり、GDPは米国ドルに換算して、4兆4,100億ドルである。日本はブロックチェーンやビットコインなどの新たなフィンテックビジネスに大きな関心を示している。

しかしながら、DAOに関して言えば、その関心はまだ普通程度といえる。Kaga氏は、国民はまだ暗号通貨に関して少しの知識しか持ち合わせていないが、大企業や銀行の関心は集まっていると話す―

 

「もしThe DAOから生まれたプロジェクトが成功したとしたら、既存の資本家や一般的な人々から多大なる関心を集めるに違いない、凄まじいポテンシャルがDAOにはあります」

 

 

新たな技術は新たな懸念を生む

 

その後、DAOにまつわるガバナンスの問題点を指摘する声が上がり始めている。Kaga氏によれば、DAOと比較できるベンチマークが存在しないという。

DAOにまつわるガバナンスの問題について問われ、Kaga氏は以下のように答えている―

 

「The DAOは既存のファンドや、ベンチャーキャピタルなどに取って代わるポテンシャルを秘めています。しかし、同時にコンセプトが新しすぎるためアマチュアの投資家グループが合法的な投資決定を行えるのかどうか心配されています。従来の投資決定は経験を積んだファンドマネージャーによって行われていました。投資家のパーソナリティやスキルセットなどを含む多くの要素が一つのアカウントに取り込まれることになります。ウェブサイト上に掲載された情報のみをベースに、アマチュア投資家グループによってThe DAOの投資決定がされるのです。分散型自立組織が実用的に運用できるかどうか、初の試みですからとても興味深く感じています。この先The DAOがどう発展を遂げ行くのか注目です」

 

DAOが企業の運営方法を変える?

 

一つだけ確かなのは、ブロックチェーンや他の自動化のフォームを通して株主の権利を守ろうとした試みはかつて一度も存在しなかったということだ。

既存のコーポレート・ガバナンスの構造は私的、公的、両方の法律に基づいていた。しかしながら、権力者は常にルールブック通りにプレーするというわけではないため、これが何世紀にもわたって企業を悩ませていた問題であった。

もしコーポレート・ガバナンスをDAOのようなテクノロジーを以て自動化したらどんな未来が待っているのだろうか? 機械がより感覚的な役割をになう時代へと我々を導いていくのだろうか?

 

Kaga氏は次のように語っている―

 

「分散型自立組織は企業や他の組織にとって基本的な骨組みとなるはずです。CEOが存在しない企業も出てくるかもしれません。もしかしたらSkynetに近いものも現れるかもしれません。The DAOが今後数年もしないうちにどれだけの発展を遂げていくのか楽しみです」