仮想通貨コンプライアンス企業エリプティックによると、「史上最大のオンライン違法マーケットプレイス」と評されるフイワン・ギャランティーが、9月に独自の米ドルステーブルコインを発行したことにより、月間流入額を半年で51%増加させた。
エリプティックの1月14日のレポートによれば、「我々の分析によれば、フイワン・ギャランティーの成長は加速しており、これまでに取引額は240億ドルを超えている」という。
7月には、エリプティックがフイワン・ギャランティーがマネーロンダリングやサイバー詐欺に関連するオンライン市場を運営していると報告していた。
今回発表されたレポートによれば、その後月間流入額は51%増加し、ユーザー数は90万人を超えた。「これらの数字は、フイワン・ギャランティーがすでに史上最大のオンライン違法市場であることを示している」とエリプティックは述べる。
エリプティックによれば、フイワングループは最近、米ドルステーブルコイン、ブロックチェーン、仮想通貨取引所、メッセージングアプリを含む一連の仮想通貨関連製品を立ち上げた。
フイワン関連のウォレットが受け取った仮想通貨 Source: Elliptic
9月に発行されたUSDHは、テザーのUSDTなど一般的なステーブルコインに存在する規制監視や資産凍結機能を回避するために設計されたドルベースのステーブルコインだ。テザーは7月に北朝鮮のラザルスグループとの関連でフイワン・ペイのUSDTアカウントを凍結している。
USDHはイーサリアム、BNBチェーン、トロンを含む複数のブロックチェーンで発行されている(ソラナベースのDeFiプロトコルであるハブルによるUSDHというドルペッグ資産があるがこれは別物だ)。
フイワンは最近、フイワンチェーンまたはXoneチェーンと呼ばれる独自のブロックチェーンと、USDHを他の仮想通貨と交換できる分散型取引所を立ち上げた。また、プラットフォームはサードパーティアプリの依存を減らすために独自のチャットサービスも開始している。
エリプティックは、「産業規模でオンライン詐欺を行うために必要なマネーロンダリングサービス、盗まれた個人データ、技術およびその他のアイテムを提供する数千のベンダー」を発見した。エリプティックは、「フイワン・ギャランティーほどグローバルなサイバー詐欺に責任を負う単一の存在は他にない」と結論づけている。