ピアツーピアの仮想通貨マーケットプレイスのPaxfulは、イーサリアムのネイティブトークンであるイーサ(ETH)を同社のマーケットプレイスから削除した。時価総額で世界第2位の仮想通貨に関する多くの懸念がその理由だとしている。

Paxfulのレイ・ユーセフCEOは、同プラットフォームの約1160万人のユーザーに対してメッセージを送り、その後ツイッターでこの内容を発表した

ユーセフ氏は、マーケットプレイスがETHを削除するに至った理由として、イーサリアムに関する3つの懸念を強調している。

1つ目は、今回の決定がPaxfulの完全性を維持するためであり、法定通貨システムによって引き起こされる世界中の「経済アパルトヘイト」と戦うためであると語っている。「ビットコインが、この邪悪なシステムに阻まれた何十億もの人々、特にグローバル・サウスに住む不必要に傷つけられた人々を解放する世界を見たいと思っている」と、ユーセフ氏は言う。

次の理由は、イーサリアムがプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)コンセンサスに移行したことだ。ユーセフ氏は、PoWは「ビットコインを唯一の真っ当なマネーにするためのイノベーション」であり、イーサリアムのPoSへの移行はETHを「法定通貨のデジタル形態」に変えてしまったと説明する。

そしてユーセフ氏は、イーサリアムが分散型でないことを批判し、仮想通貨エコシステム全体における詐欺や不正の原動力として、資産のトークン化を可能にする同プロトコルの能力を挙げている。

「ETHが産み出したトークンは、人々から数十億を奪った詐欺だった。彼らはビットコインから貴重な勢いを奪ってきた」

PaxfulのCEOは、2022年11月のFTXの破綻を受けて、ビットコインと仮想通貨のセルフカストディを声高に提唱している。ユーセフ氏は仮想通貨ユーザーにBTCの保有をセルフカストディに移行するよう求めている。