仮想通貨市場は現在、全体的に低調な動きとなっている。22日未明には時価総額ベースで上位30の仮想通貨全てが下落していた。
ビットコイン占有率(全仮想通貨の時価総額に対するBTCの時価総額の割合)は現在39.4%となっており、年初に付けた32%から反発したかたちだ。ビットコイン取引手数料の減少を受け、資金がアルトコインから多少戻ったと考えられる。
1年前の今日のビットコイン占有率はおよそ86%であり、そこを天井に下落基調にあった。
ちなみにビットコイン取引を最短で承認させるのに必要な取引手数料は先月37ドルまで高騰し、最高値を更新していた。
だが最新の取引手数料は0.36ドル/kBとなっており、6ヶ月ぶりの安値となっている。(協定世界時で21日午後3時時点データ)
昨年8月にビットコインからハードフォークしたビットコインキャッシュ(BCH)は、BTCよりも低い取引手数料を売りにしている。協定世界時同日午後3時に記録されたビットコインキャッシュの取引手数料は実際にビットコインよりもやや低く、0.22ドル/kBだった。しかし今日の午後に行われた新たな取引にかかった手数料は最高で0.91ドル/kBだった。
仮想通貨“伝道師”であるロジャー・バー氏は先週も、ビットコインは「(取引承認速度が)遅く、費用が高く、不安定だ」とツイートしている。
またあるユーザーは18日、BCHとBTCそれぞれ手数料の平均額が近づいている様子を映したキャプチャ画面をツイートしている。
Now What? pic.twitter.com/M6NjYwmy3Y
— UfoundMe (@MakeNDAAfamous) February 18, 2018
ビットコインは現在、約1万913ドルで取引されており、本記事掲載までの24時間で約2.34%下落している。
それに対しビットコインキャッシュはこれまでの24時間で4.43%下落。現在約1337ドルで取引されている。
仮想通貨市場全体の時価総額はちょうど50兆円程となっており、先週から約3.6兆円縮小したかたちだ。
ビットコインにとって好材料なのが、スケーラビリティ問題を解決するにあたって必要なセグウィットの普及が進んでいることだ。今年2月15日にリリースされた最新のビットコインコアクライアントのバージョンはセグウィットをサポート。大手仮想通貨取引所ビットフィネックスも本日セグウィットのサポートを開始したうえ、コインベースでも来週半ばからサポートされるようだ。