デジタルガレージの子会社クリプトガレージ(Crypto Garage)が、仮想通貨(暗号資産)の大口OTC市場に特化した決済プラットフォーム「SETTLENET」の商用サービスを開始した。9日に同社が発表した

クリプトガレージは、昨年1月から日本政府の規制サンドボックス制度を使い、「SETTLENET」の実証試験を行っていた。このサンドボックスでは取引所など市場参加者が参加した上で、ビットコイン(BTC)のサイドチェーン上で仮想通貨と日本円をリアルタイムで同時決済を行った。

SETTLENETでは、ブロックチェーン開発企業ブロックストリーム(Blockstream)が開発したリキッドネットワーク(Liquid Network)のネットワーク上でアトミックスワップを行い、「ブロックチェーン上の資産の管理権を第三者に引き渡すことなく、取引当事者での資産の同時交換」を実現する。これにより、取引成立から「平均2分以内」で取引を実現するという。

このサンドボックスは今年1月に完了し、それを受けてSETTLENETの商用化につながった。SETTLENET、トレーディング会社や取引所、資産運用会社、ブローカーなど向けにサービスを提供していく。これにより、より取引のリスクを低減できるという。

「本プラットフォームに参加することで、既存の取引先との決済リスクを低減するだけでなく、リスクを抑えた形で取引を拡充可能です」

またクリプトガレージは、SETTLENETを構築する上で蓄積した要素技術やツールなどを随時提供していく予定。さらに「UTXO Manager」というリキッドネットワークの管理を容易するサービスを行うという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン