仮想通貨ビットコインはバブル?|なぜトレーダーはアルトコインをオーバープライスだと主張するのか

現在の仮想通貨の回復はバブルなのだろうか。確かに仮想通貨を「バブル」だと主張するものもいるが、最近では仮想通貨を一つのバブルと捉えるのではなく、ビットコインとアルトコインの値動きについて、区別して論じられている。

ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏はこのほど、「アルトコインは仮想通貨ビットコインの強気相場の恩恵を受けない」と予想した。現在の仮想通貨市場を2000年代のITバブル(ドットコムバブル)後に例え、アマゾンなど「本当の価値を持ったドットコム」はビットコインで、「アルト・ドットコム」は破産すると指摘した。同様に仮想通貨取引所シェイプシフトのエリック・ボールヒーズCEOもビットコインとアルトコインが相関しない異なる市場を形成していると主張している。

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しかし、ビットコインが過去3ヶ月で128%上昇したとしても、他の多くのアルトコインが急落する兆候はない。特定のアルトコインがビットコインと同じくらい機能的価値があることに変わりはない。
 

ビットコイン vs. アルトコイン

しかし、こうしたビットコインとアルトコインについてさまざまな意見が出ている。

ピーター・ブラント氏は近い将来に多くのアルトコインは姿を消すだろうと予測している。

「2017年後半から2018年初頭にかけてのアルトコインの増加がバブルになると確信している。アルトコインの95%は価値がなく、ビットコインはコイン全体の時価総額の80~90%を占めることになるだろう。」

ピーター・ブラント氏の見解はやや強気発言だが、それでもビットコインが他のコインよりも急速に時価総額を押し上げているという事実は変わらない。米国のビットコイン強気派として知られるマックス・カイザー氏はCNBCのインタビューで「アルトコイン現象は終了し、資金はビットコインに流れる」とアルトコインは今回の強気相場に参加できないという見方を示している。

カイザー氏はさらに、ビットコインはデジタルゴールドという地位を確立した点において、優位性があることを強調した。

「ビットコインの価格が指数関数並みに上昇し、アルトコインは競合相手にならない。ビットコインは高値を更新し続け、アルトコインは軒並み死んでいく」

ビットコインが市場で優位性を持つとする意見には多くのトレーダーも同意するだろうが、アルトコインが一掃されるという意見には異を唱える人もいる。仮想通貨トレーダーのジョシュ・ラジャー氏はビットコインが台頭したとしても、ビットコインがカバーしきれない価値をアルトコインは持つと主張する。

さらに英国のトレーダーであるグレン・グッドマン氏はロジャー氏と同様の見解を示し、一部のアルトコインはビットコインよりも技術的な優位性を持っていると述べている。

「将来最も普及する仮想通貨としてビットコインは最も可能性が高い。しかし、アルトコインの中にはイノベーションが期待されるために評価されているものもある。そうしたコインは、将来人々がその技術を採用し、製品を利用するという仮定のもとに評価されている。ただ、その価値は何かに保障されている訳ではない」

ビットコインはアルトコイン市場からは切り離されており、アルトコイン自体はすでに高値であるというゆるい認識があるようだ。ベンチャーキャピタル企業クリプトオラクルでパートナーを務めるルー・カーナー氏は

「ほとんどのアルトコインは過大評価されている一方で、チェーンリンク(LINK)のように価値を認められ、急騰しているものもある。ケースバイケースで一般化する必要があるだろう」

 

全体としての仮想通貨

ビットコインを含む仮想通貨市場全体がすでにバブル期を過ぎているかどうかを検証する必要がある。これについては現在の価格はビットコインの成長への期待の現れであるとする意見がある。グッドマンはコインテレグラフに対し、

「仮想通貨市場の大部分が投機によって動いているが、これは『バブル』という意味ではないだろう。伝統的な投機バブルは裕福になりたいという大衆意識と一時的な幸福感の追求によって特徴づけられる。これは2017年に見られた現象だ。」

グッドマン氏は市場は依然、投機によって動かされているとしているが、仮想通貨が世界経済の基盤になると確信しているとしても、この投機はまだ業界がどのように発展していくかに確信が持てていないという。

「どれだけの価値があるのかを判断するのは非常に難しい。アマゾンは長年にわたり利益を株主に還元していなかったが、株主は事業内容に期待していたため、株価は上昇を続けた。同様に多くの人々がビットコインに期待しているのであれば、価格が高騰するのは当然だろう」

ロジャー氏は現在の市場価格は持続可能であり、価格は上昇を続けると予想する。さらに市場に新規参入する機関が増えていることや、レジャーXが現物受け渡しの先物を承認されたことなどから「市場は成熟に向かっている」と話した。

しかし、現在の市場が今後数年間で持続的な市場へ発展すると仮定すると、どの仮想通貨が普及し、どのような方向に向かっていくのかは不透明と言える。

カイザー氏は「10年後にはビットコインと、現在は存在していない多くのコインが生まれるだろう」と話し、今後も新しいコインが生まれるとしてもビットコインの地位を奪うことは難しいと話す。グッドマン氏も同様の意見だ。

「インターネット初期にネットスケープ、AOLなどのように、成功するのは必ずしも業界の先駆者とは限らない。ビットコインでさえ、その地位を奪われる可能性はある。ノキアやブラックベリー、コダックに聞いてみるといい」