ビットコイン創設者サトシ・ナカモトを自称するクレイグ・ライト氏が、問題となっている110万BTCにアクセスできるようになったと主張しているようだ。14日にフロリダ州南部地区の裁判所に提出された文書から明らかになった

ライト氏の弁護士が裁判所に提出した文書には次のように書かれている。

「クレイグ・ライト博士は、2020年1月10日付の裁判所の命令に従うコンプライアンスの通知を提出した[D.E. 373]とりわけライト博士は、裁判所に対して、第3者が暗号化されたファイル解読に必要な情報と鍵を提供したと通知した。そして、裁判官の命令通り、ビットコイン保有のリストを原告側に送った」

ライト氏はかつてのパートナーであるクレイマン氏の家族と110万BTCの取り分を巡って裁判をしている。今回提出された文書については、コインデスクが最初に報じた

ライト氏は、110万BTCへのアクセスに必要な秘密鍵を持つ管理人と連絡が取れないと主張。当初は、秘密鍵が入った「保税運送便」は2020年1月1日に到着する予定とされていた。

フロリダ州の裁判所は1月10日、ベス・ブルーム判事が2月3日までにライト氏が持つと主張している110万BTCにアクセスできるかどうかを裁判所に通知するよう命じた

今回の文書は、ブルーム判事の要求に対する回答とみられる。

また、具体的な金額は書かれていないが、「第3者」とは110万BTCが入ったチューリップ信託の管理人と考えられる。

ビットコインSV高騰の背景か

ライト氏が率いるビットコインSVは急騰。24時間で115%ほども急騰し、時価総額ではビットコインキャッシュを抜いて4位に浮上した。

(出典Coin360「ビットコインSV /米ドル(1日)」UTC時間1月15日0時30分(日本時間1月15日9時30分))

もしライト氏が110万BTCの存在を証明できれば、ライト氏がサトシ・ナカモトである可能性が高まるのではといった憶測が価格高騰の背景にあるかもしれない。

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