オーストラリアの分散型金融(DeFi)プロジェクトが急増していることから、仮想通貨(暗号資産)取引所マイン・デジタル(Mine Digital)のCEOは、オーストラリアがアジア太平洋地域の仮想通貨デリバティブの未来のハブになる可能性があると考えている。

マイン・デジタルのグラント・コルサップCEOは、7月末にメルボルンのアポロ・キャピタルが開催したウェビナーに出演し、オーストラリアでの仮想通貨インフラについてコメントした。オーストラリアの機関投資家の多くは仮想通貨に関心を持っているが、実際の投資にはいまだ慎重であると指摘した。

しかし、コルサップ氏は、アジア諸国における仮想通貨デリバティブのプロジェクトがオーストラリアに移動する可能性があると語った。コルサップ氏は、香港では規制がより有利になりつつあるものの、政治的不確実性が高まっていると指摘する。

「私はオーストラリアを、アジアを拠点とする仮想通貨デリバティブ開発のための巨大なハブになると考えている」と、コルサップ氏は語った。

オーストラリアでは既に、最も成功した分散型仮想通貨デリバティブプロジェクトの1つであるSynthetixがある。このプロトコルは、アポロ・キャピタルにサポートされており、5億ドル近くの資金がロックされた3番目に大きなDeFiプロジェクトである。

Synthetix創業者のケイン・ワーウィック氏は、ウェビナーの中でプレゼンテーションを行い、DeFiはレガシーフィンテックを時代遅れにしてしまったと述べていた。

米国ではなくオーストラリアを対象とするプロジェクトの魅力の一部は、仮想通貨に対する文化的なアプローチかもしれないと、コインベースのAPAC責任者のケイフォン・ピレスターニ氏はコメントしている。またピレスターニ鵜jいは、オーストラリアの仮想通貨企業は、米国の企業よりも「冒険的である」とも指摘している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン