仮想通貨投資企業コインシェアーズが、2023年第1四半期の収益報告を発表した。2022年第1四半期以来の四半期最高益を達成し、同社はこれを「利益への回帰」と表現している。
報告書のハイライトとして、1130万ドルの収益(2022年第1四半期の2246万ドルから減少)、包括利益合計は362万ドル(同2523万ドルから減少)、利払い・税引き・償却前利益(EBITDA)は1061万ドル(同2523万ドルから減少)となっている。
2022年のコインシェアーズの運営損失は2521万ドルで、これは2021年に報告された1億2654万ドルの運営利益から大きく下げた。しかし同社は、2023年第1四半期に関しては市場が混乱する中で「強固なレジリエンス」を示したと評価している。
Despite the market conditions, CoinShares has achieved a significant milestone by returning to profitability in the Q1 2023.
— CoinShares (@CoinSharesCo) May 16, 2023
Amidst a complex landscape, we generated £15.3 million in revenue and gains, showcasing our resilience.
Discover our Q1 report: https://t.co/jBJOGu6rNK pic.twitter.com/XBaGPBgf9I
「2023年第1四半期は2022年と同様に、金融と仮想通貨業界は困難で複雑な環境に直面した。この背景の中で、コインシェアーズは強固なレジリエンスを示した。四半期中、我々は1530万ポンドの収益と利益を生み出し、成功裏に黒字化を果たした。調整後EBITDAは850万ポンドで、調整後EBITDAマージンは55%となった。」
収益に影響を及ぼした要素としては、報告書は「仮想通貨フレンドリーな銀行であるシルバーゲートやシグネチャーの最近の破綻」や、FTXの「劇的な衰退」を巡る規制当局の厳しい目を引用している。利益が政府監督の忍び寄る影響で減少した可能性を示唆している。
しかしコインシェアーズは、こうした動きを「我々は追加の規制活動を歓迎するが、それが魔女狩りに発展したり、米国の選挙を前に仮想通貨の政治化の結果になることを望んでいない」と述べている。
収益報告は、コインシェアーズの「デジタルアセットファンドフローレポート」直後に公開された。このレポートでは、デジタル資産投資製品のアウトフロー(取引所からウォレット)が週に5400万ドルに達したことを示している。
コインシェアーズによると、最近のアウトフローの傾向は、米国の金利引き上げに関連する消費者と業界の憶測が少なくとも部分的に影響を及ぼしているとのことだ。このような憶測は最近のビットコインのボラティリティに寄与する要因である可能性がある。