コインハイブ事件初公判、弁護側は「ウィルスにあたらない」と無罪を主張

サイト閲覧者のパソコンのCPUを使い、仮想通貨のマイニングを行うプログラム「コインハイブ(Coinhive)」を使うのは違法なのか。コインハイブを巡る裁判の初公判が1月9日に横浜地裁で開かれた。不正指令電磁的記録保管の罪に問われた男性は初公判で「(コインハイブが)ウイルスであるとは考えていない」と無罪を主張した。弁護士ドットコムNEWSが公判の様子を報じた。

コインハイブを巡っては、6月までに警察が一斉に取り締まりを行い、議論を呼んだ(摘発されたのは計16人と報道されている)。

警察庁は6月にサイト上で仮想通貨をマイニングするツールについての注意喚起を掲載。「(仮想通貨の)マイニングツールを閲覧者に明示せずに同ツールを設置した場合、犯罪になる可能性がある」としている。だが専門家からはユーザーに無断でCPUに負荷を与えるならば、ウェブサイトの広告も同様だと批判する声も出た。

今回の裁判は神奈川県のウェブデザイナーの男性が関わったケースだ。

被告となっている男性は、17年9月から11月にかけ自身が運営するウェブサイトでコインハイブを導入していた。横浜地検が3月に不正指令電磁的記録取得・保管罪で起訴。横浜簡易裁判所で罰金10万円の略式命令を出したが、男性側は命令を不服として正式な裁判に訴えた。

弁護士ドットコムによれば、検察側は冒頭陳述で、男性が運営するサイトではマイニングについて表示されてなく、閲覧者にはマイニングを行われている認識がなかったと主張した。

弁護士側は、コインハイブが不正指令電子的記録(コンピューターウイルス)の要件を満たさないとし、無罪を主張した。また「ユーザーがウェブサイトを閲覧する際、自分のPC上で知らないプログラムが動くことを想定している」とし、「コインハイブはユーザーの計算機を壊したり、情報を勝手に抜き取るものではなく、単に計算を行うに過ぎない」と主張した

弁護士ドットコムの解説記事によれば、検察側と弁護側は18年4月以降、公判前整理手続きを計6回を行っている。検察と弁護士、裁判官を加えた上で、争点や証拠を絞り込む手続きだ。裁判の争点は次の3つに整理されたという

「争点は(1)コインハイブは不正指令電子的記録(コンピューターウイルス)に当たるか、(2)男性に実行の用に供する目的(他人に実行させる目的)があったか、(3)故意があったかどうか、など3点に整理された」

被告となった男性のブログによれば、今回の初公判の後は、証人尋問や被告人尋問が1月中に行われ、2月の最終弁論を経て、3月に最終判決が出る予定だ。