香港に拠点を置く仮想通貨取引所コインエックス(CoinEx)は利用者の入金と出金を再開する予定だ。コインエックスはホットウォレットの秘密鍵がハッカーの手に渡り、7000万ドル(約103億円)以上のトークンが不正流出していた。

コインエックスからの最新の声明では、ビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、テザー(USDT)、USDコイン(USDC)およびその他のトークンの入金および出金サービスを9月21日から再開すると発表されている

既報のように、「211のチェーンと737の資産でのアクティビティを処理するための全く新しい、頑健なウォレットシステムの構築と展開に集中している」として、コインエックスはハッキングを受けてセキュリティをより強固にするために開発を進めていた。この開発が順調に進んだようだ。

「新しいウォレットシステムが安定していることを確認し、さらに多くの資産の入金および出金サービスを段階的に再開します。」

CoinEx will resume deposits and withdrawals with 11 cryptocurrencies. Source: CoinEx

コインエックスは、上場トークンの入金アドレスを更新し、利用者向けに新しい入金アドレスを生成する。

ユーザーには、プラットフォームの古いアドレスに入金しないように勧めている。古いアドレスに入金すると資産が永久に失われる可能性があると警告した。コインエックスは、再開時に大量の保留中の出金が発生する可能性についても警告している。

ハッキング事件後の以前の更新では、ハッキングによる利用者の資産には影響がなく、ユーザーに損失があった場合でも全額保護されるとしている。

コインエックスのホットウォレットは、利用者の入金、出金、および一時的な保管用として使用されていた。

ブロックチェーン分析を手掛けるエリプティックは、この事件を北朝鮮のハッカー集団である「ラザルス・グループ」に関連付けているが、コインエックスはハッカーの身元をまだ調査中であるとコインテレグラフに伝えている。

ハッカーは、231BTC(620万ドル)、4953 ETH(800万ドル)、13万5600 SOL(260万ドル)、および1億3700万TRXトークン(1100万ドル)を引き出した。これはハッキングによって影響を受けた18の仮想通貨の中で被害額の大きいトークンだ。

Crypto assets stolen from CoinEx. Source: CoinEx