仮想通貨取引所コインベースの最高セキュリティ責任者(CSO)は、最近のコロニアル・パイプラインへのランサムウェア攻撃関係のビットコイン押収について、コインベースが関与したという噂に反論している。

CSOのフィリップ・マーティン氏は6月8日のツイッターで、ビットコイン押収に関してコインベースは関与していないと説明した。

「コインベースは令状の対象ではなく、いかなる時点においても身代金もしくは身代金の一部を受け取っていない。また、資金がコインベースのアカウント/ウォレットを経由したという証拠もない」

米政府は身代金となったビットコイン63.7BTCを押収したと発表した。FBIはダークサイドグループの秘密鍵を入手したとしているが、どのような方法でそれを実行したのかは明らかにしていない。

司法省が公開した宣誓供述書によると、対象となったアドレスの秘密鍵は米カリフォルニア州北部地区のFBIが確保している。多くのツイッターユーザーは、この地域にサーバーを持つコインベースが関与しているではないかと指摘した

コインベースのマーティンCSOはこういった指摘に反論。「押収令状はカリフォルニア州北部地区の資産を指定していたため、その標的がコインベースであるはずだという指摘も読んだ。それは違う。これが意味しているのは、秘密鍵がFBIのカリフォルニア州管轄のフィールドオフィスの中の1つにあったということだ」と、コメントしている。

FBIがどのようにして秘密鍵を入手したのかと質問されると、マーティン氏は「標的のサーバーを見つけるための昔ながらの警察の仕事」だろうと推測している。

政府の当局者が仮想通貨の秘密鍵にアクセスできるという懸念は、昨日の仮想通貨相場の下落に一役買ったとみられている。