仮想通貨取引所のコインベースが20日にリリースした文書によると、同社は政治献金を行う政治活動委員会(PAC)を設立した。米国では今年秋に中間選挙が予定されており、コインベースが設立したPACがどのような政治献金を行うのかに注目が集まりそうだ。

 米国の政治活動委員会(PAC)は、同様の政治方針や政治的目標を持つメンバーから寄付を集め、選挙の候補者や投票のために献金する団体だ。PACは連邦選挙管理委員会に登録しなければならない。

 PACは企業や組合などが選挙運動に多額の資金を投じるための手段とみなされるている。2010年のシチズンズ・ユナイテッド対FECの米最高裁判決では、選挙運動における企業や組合の政治献金を禁止した条項が覆され、企業などが選挙運動に献金することが合法となった。

 ただ企業や組合が選挙運動に直接献金することができないため、PACを活用している。PACを通じた献金の場合、何らかの行動や見返りを候補者との間で調整することは控えなければならいとされている。

 6月30日時点までで、コインベースはPACを通じた資金調達は行っていない。