シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は、ビットコインを少数単位での投資を可能にする、新たなビットコインデリバティブ商品「マイクロビットコイン先物」の発売を発表した。

規制当局の承認を得た後、5月3日に発売を予定しており、0.1BTC単位での購入が可能。これまでは5BTCが最小単位だった。こうした小さな契約サイズは、市場参加者にビットコイン価格のリスクをヘッジする新たなツールとなると、CMEは述べている。

CMEのエクイティ・インデックス&オルタナティブ投資商品のグローバル責任者であるティム・マコート氏は次のように説明した。

「マイクロビットコイン先物の導入については、幅広い顧客からの需要に応えるものだ。CMEグループでの取引において、多くの選択肢と精度を提供することになる」

CMEは2017年12月にビットコイン先物を開始した。同社のライバルとされているシカゴ・オプション取引所(CBOE)も同月にデリバティブ商品を導入したが、その後撤退している。

CMEは、3年以上前に最初のビットコイン先物契約が開始されて以来、仮想通貨デリバティブ取引が着実に増加していると指摘している。既報のように、CMEのビットコイン先物の1日の平均取引量は2021年1月に57%も急増した。ビットコインの強気相場で新たな投資の選択肢が加わることで、こうした動きが加速する可能性もある。

一方で、仮想通貨デリバティブ市場が加熱していることを示す数値もある。コインマーケットキャップによると、2020年12月の仮想通貨デリバティブ取引の評価額は1.3兆ドルを超え、市場全体の55%を占めている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン