デジタルIDのスタートアップ企業「シビック」のヴィニー・リンガムCEOは26日、CNBCのインタビューで、ビットコイン(BTC)価格は、3000ドルの指標を割り込む可能性はあるものの、数か月間は一定の値幅を上下し続けると思われると語った。

リンガム氏は、CNBCの番組「ファースト・マネー」内で、ビットコイン取引は少なくとも3〜6か月間は、3000〜5000ドルという値幅を上下すると語り、ビットコイン価格がサポートレベル3000ドルを割るかにという質問には疑問を唱えた。理由は「3000ドル前後で短期買いが多数見られる」からだという。

一方でリンガム氏は、「もし私たちが3〜6か月以内に仮想通貨の弱気市場サイクルから抜け出せなければ、3000ドルのサポートレベルが決壊する可能性がある」とも強調した。

リンガム氏はさらに、現時点でビットコインを購入することは「ややリスクが高過ぎる」と指摘した。リンガム氏は次のように語る。

「いずれにせよ、現在、短期的にはリスクが価格の上昇を上回ると考えている。後から、今よりも良い機会が巡ってくるだろう。その時は、今より多少多く支払う必要があるかもしれない。しかし[中略]将来、そのレベル[5700ドル]あるいは6000ドルで買うのは当然今よりも高くつくが、もしビットコインがそのレベルまで回復でき、以前の高値まで急速に回復することができれば、今買うよりもリスクが低くなるだろう」

ビットコイン価格の下落がビットコイン・ベースのプラットフォームの開発に影響を与えたかどうかを尋ねられたリンガム氏は、価格低下が開発スピードを鈍化させたことを認めつつ、「本当の問題点は(ビットコインの)説明の仕方にある」と主張した。

リンガム氏は、一部の人々がビットコインを価値の保存手段となる資産として買い込んでいると指摘し、これが「真実でないことが証明された」と話す。リンガム氏は、他方で、ビットコインはマスタカードやVisaといった決済方法と肩を並べる決済ネットワークだと考える人々がいることを指摘した。

リンガム氏は、かつて仮想通貨強気派として知られていた。同氏は13年に、仮想通貨市場、とりわけビットコイン市場に参入したが、懐疑的な姿勢を取っていたために仮想通貨コミュニティ内で「波瀾万丈の過去」を過ごしたという。 17年2月、リンガム氏はブログ記事内で仮想通貨市場の「もう1つのバブル」の危険について警鐘を鳴らした。バブル問題についてコメントする際、リンガム氏は、推測ではなくファンダメンタルズ(基礎的条件)が市場をリードする必要があると主張したが、仮想通貨コミュニティは彼の主張に賛同しなかった。

今週すでに、ギャラクシーデジタルの創設者マイク・ノボグラッツ氏が、「来年は価格が再び動き始めるタイミング」とし、仮想通貨は「来年、反転する」と述べている。また、ノボグラッツ氏は、金融機関が「来年の第1四半期に、仮想通貨ファンドへの投資から仮想通貨プロパーへの投資」に移行するだろうと語った。

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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日