20日の現地の報道によると、中国人民銀行が四川省の省都である成都をフィンテック・イノベーション監督プロジェクトに指定されている地域に正式に追加した。この指定地域ではデジタル人民元のテストも実施されることから、今後より注目を集めることになる。

成都が公式に認定されたことでフィンテックのイノベーションを加速させ、国際的な影響力をもつ金融都市となることを目指すという。

主にビッグデータや人工知能(AI)、クラウドコンピューター、ブロックチェーンを使うとされている。金融にかかる規制緩和地域としてサンドボックス認定し、金融規制機能を強化する。

規制地域は10都市に

フィンテック・イノベーション監督プロジェクトは「規制サンドボックス」とも呼ばれている。認可を受けた金融機関やテック企業が法律や規制、リスクを遵守できるように支援するものだ。中国人民銀行は2019年12月に北京を初めて、パイロットプロジェクトとして立ち上げた。

報道によると、プロジェクトでは金融イノベーションを推進するために新技術を採用。金融業界に質と効率の両面から向上させるために、ブロックチェーンなどの新技術がどのように活かせるのかを調査する目的があるという。

現在、このプロジェクトに指定されているのは北京、上海、重慶、深セン、雄安新区、杭州、蘇州、広州の9地域で、今回の成都を合わせて合計10地域になる。

四川省は安価な電力から仮想通貨(暗号資産)のマイニングが盛んな地域としても知られている。

中国のデジタル人民元のプロジェクトはこのフィンテック・イノベーション監督プロジェクトの地域で実施される

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン