米国商品先物取引委員会(CFTC)は、仮想通貨投資家に対し、人工知能(AI)取引ボットに頼ってはならないと警告した。人気が高まっているにもかかわらず、CFTCは、AIは未来を予測できないと繰り返し強調している。
CFTCは最近のプレスリリースで、2024年に大きなリターンを望む仮想通貨投資家に、AI取引ボットの誇大宣伝に惑わされないようにアドバイスしている。ボット、取引シグナルアルゴリズム、アービトラージアルゴリズム、その他のAI支援技術を使用して、収益を約束するボットやサービスを特に注意するように警告した。
「ソーシャルメディアプラットフォームや“インフルエンサー”の普及により、詐欺師が虚偽情報を拡散しやすくなっている」
CFTCの顧客教育・アウトリーチ局長のメラニー・デヴォ氏は、投資家は「誇大宣伝に注意するべき」と強調し、AIは悪意のある行為者が初心者投資家を食い物にする新たな方法になっていると繰り返した。
また、投資家は、取引ボットや取引シグナルプロバイダーに自分のお金を託す前に、企業やトレーダーの背景を調査すべきだと述べた。
2023年、AIを使用した仮想通貨取引ボットは、業界で大きな議論の的となった。
2023年4月、米の複数の州の監督当局は、AI取引ボットに対して措置を講じた。このボットは、AIを活用して1日最大2.2%の収益を上げることができると主張していた。
モンタナ州、テキサス州、アラバマ州の証券規制当局は、仮想通貨取引プラットフォームのYieldTrust.aiがポンジスキームを運営していると警告した。このボットの実在や、マーケティングキャンペーンで主張されていたレベルで機能する証拠がないためだ。
また、2023年6月、ブロックチェーン分析会社アーカム・インテリジェンスが、仮想通貨取引ボットが2億ドルのフラッシュローンを使用し、利益がわずか3.24ドルだったというケースを明らかにした。
しかし、ビットゲットなどの大手仮想通貨取引所は、自社のプラットフォームでAIボットの使用を検討している。
2023年7月、ビットゲットのグレーシー・チェンCEOはコインテレグラフに対し、同社のコモディティーズ・トレーディング・アドバイザーAIボットは、過去の戦略データを継続的に受信し、分析・処理することで、自己学習を実現していると語った。
Make better choices while spending less time learning complex trading strats.
— Gracy Chen @Bitget (@GracyBitget) July 27, 2023
✅ Trading should be easy to access for everyone.
Super excited to show you #Bitget AI bots!! pic.twitter.com/a82vF2JhnX
「AI戦略は、ユーザーが複雑な取引戦略を学ぶ時間を減らしながら、単純な収益率数値と価格チャートに必要な情報だけで、より直感的に戦略を選択して作成できるようにする。アルゴリズムのように複雑なパラメーターを入力する必要がない」とChen氏は述べた。