米証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の当局者は、約14年ぶりとなる共同円卓会議を開き、仮想通貨業界に影響を及ぼす可能性のある「規制調和の取り組み」について議論した。

月曜に開かれた円卓会議で、CFTCの現職委員であり一連の退任と辞任を経て同機関に残る唯一の委員でもあるキャロライン・ファム委員長代行は、冒頭発言で両機関の連携がデジタル資産企業の規制環境を大きく変え得ると述べた

SECのポール・アトキンス委員長は冒頭で「統合ではなく協力」に焦点を当て、両機関を統合する計画はなく、それは「議会と大統領の判断に委ねられる」と強調した。

ファム氏はCFTCの仮想通貨業務をめぐる「FUD(恐怖、不確実性、疑念)」を払拭したいと述べた。

委員長代行によると、同機関は1月20日の就任から9月3日までに執行措置を除く18件の行動を取り、同期間に13件の執行措置(その一部はデジタル資産関連の訴訟を含む)、さらに9月4日以降は14件の行動があったと報告した。

「CFTCは健在であり、他所で何が起きているのかについて、これ以上のFUDは不要だと理解されるだろう」とファム氏は述べた。

SEC-CFTC円卓会議(記事執筆時点で進行中)には、仮想通貨企業クラーケンやクリプトドットコムの経営者らが登壇するパネルも含まれていた。現職委員として出席したのはファム氏のみで、元CFTC委員長のJ・クリストファー・ジャンカルロ氏や元委員のジル・ソマーズ氏がパネルの司会を務めた。

この両規制当局の会合は、米政府が7月の予算法案に盛り込まれた医療費削減をめぐる党派対立で閉鎖の可能性に直面する中で開かれた。

閉鎖となれば議会活動は全面停止し、上院で予定されている市場構造法案の審議も止まることになる。この法案はSECとCFTCのデジタル資産監督における役割を明確にするものとされている。

CFTC委員長の後任は未定

政府閉鎖による議会停滞は、CFTC委員長代行の後任承認をさらに遅らせる可能性もある。ファム氏は5月、上院がトランプ大統領の指名候補である元委員ブライアン・クインテンツ氏を承認すれば、自身は「民間へ移る」と語っていた。

トランプ大統領が2月にクインテンツ氏を指名した後、上院農業委員会は8月休会前に承認採決を予定していたが、ホワイトハウスの要請で延期されたと報じられた。

報道によれば、ジェミニ共同創業者のキャメロン氏とタイラー・ウィンクルボス氏がこの要請の背景にいたとされ、両氏はトランプ氏支持者であり、クインテンツ氏の指名を当初歓迎していた。

クインテンツ氏は9月に自身とウィンクルボス兄弟の間で交わされたテキストメッセージを公開し、両氏が同機関の執行措置に関して一定の保証を求めていたことを示唆した。

月曜時点でクインテンツ氏の承認公聴会は上院日程に含まれておらず、報道ではトランプ氏が他候補も検討していると伝えられている。

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