国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成のため仮想通貨やトークンなど資産を運用することを目指して、金融サービスのフィフス・エレメントが21日、SDGインパクトファンドを立ち上げたSDGsの目標達成のため仮想通貨が活用されるのは初めてだという。

SDGsは、すべての人にとってより良い、より持続可能な未来を目指す国際的なプログラムで、2030年までに貧困、不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と正義といったグローバルな課題解決に向けて取り組んでいる。

21日に発表されたプレスリリースによると、SDGインパクトファンドには分散型貸借プラットフォームのセルシアスネットワークが創業メンバーとして加わり、ウォレットとしての役割を果たす数億ドルの資金調達を目指し、ブロックチェーンを使って法定通貨と仮想通貨双方に対応するという。

せルシアスネットワークは、トップ1%の富裕層のために使われていた銀行サービスを提供することで人々の手に力を取り戻すことが狙いと主張。同社のCEO、アレックス・マシンスキー氏は、「最大利率7.1%を提供することで、ウォール街が数年間稼いできた収入と同規模のものを個人にもたらすことができる」と話している。

 国連はこれまでも、2月にPCゲーマーに対してマイニングで獲得したイーサリアム(ETH)をシリア難民のために寄付を呼びかけたり、4月下旬にはオーストラリアで、仮想通貨を採掘するために必要なコンピューターの処理能力を、寄付として受け付ける計画を発表したりしてきた。