ARKインベストの創業者兼CEOであるキャシー・ウッド氏は、同社のファンドポートフォリオを調整し、仮想通貨およびフィンテック株の一部を売却。代わって、ファンドストラットのトム・リー氏が会長を務めるイーサリアム・トレジャリー企業への投資を拡大した。

7月21日の取引報告によれば、ARKの「ARKイノベーションETF(ARKK)」、「ネクスト・ジェネレーション・インターネットETF(ARKW)」、「フィンテック・イノベーションETF(ARKF)」は、コインベース(COIN)株を21万8986株(約9050万ドル相当)、ゲーム企業ロブロックス(RBLX)株を46万3293株(約5770万ドル相当)売却した。

その一方で、3つのETFはトム・リー氏が関わるイーサリアム・トレジャリー企業ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BMNR)の株式440万株(約1億7400万ドル相当)を新たに取得。これにより、同社株は各ETFのポートフォリオの約1.5%を占めることになった。

また、ロビンフッドやブロックの保有株も一部入れ替えられ、ビットマインのほか、AMD、ドアダッシュ、エアビーアンドビーなどの銘柄に振り分けられている。

Source: ARK Invest 

イーサリアムへの転換を示すビットマイン株取得

ビットマインは2025年6月下旬、ビットコインからイーサリアムへの戦略転換を発表し、その後株価は急騰。7月3日には過去最高の135ドルを記録し、年初来で3000%超の上昇を見せた。

現在は39.57ドルまで落ち着いているものの、年初から400%以上の上昇を維持している。また、先週には著名ベンチャー投資家ピーター・ティール氏が同社株の9.1%を取得したことも報じられている

「破壊的イノベーション」への投資をテーマとするARKKは、68億ドルの運用資産を持ち、テスラが9.7%を占める最大の保有銘柄となっている。コインベースとロブロックスが続き、いずれも主要ポジションとして残されている。また、ステーブルコイン発行企業サークルの保有比率も約5%となっている。

クラウドインフラやテクノロジーの進化に焦点を当てたARKW(運用資産20億ドル)は、ロビンフッド、コインベース、テスラをトップ3に据え、メタ、ショッピファイ、アマゾンなどのeコマース・SNS銘柄にも小規模ながら投資している。

ARKWは7月16日、ARKのビットコインETFである「ARK 21シェアーズ・ビットコインETF(ARKB)」の22万5742株を売却しており、ビットコインからのシフトを強く印象づけている。

唯一イーサリアムに間接投資しているARKF

ARKF(運用資産12億ドル)は、フィンテックに特化したETFで、ショッピファイ、ロビンフッド、コインベースが主要銘柄。さらに、サークル、ブロック、eToro、ペイパルなどフィンテック企業にも投資している。

3つのファンドのうち、唯一イーサリアムに間接的にエクスポージャーを持っているのがこのARKFで、カナダの3IQが運用するイーサ・ステーキングETFに1.15%を配分している。

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