ニューヨークでのサム・バンクマン-フリード氏(通称SBF)の刑事裁判の6日目に証言したアラメダリサーチの元CEOのキャロライン・エリソン氏は、ジェネシスによる調査で捏造した数字を提供したことを認めた。
10月11日の法廷でのエリソン氏の証言によれば、バンクマン-フリード氏がアラメダによる仮想通貨取引所FTXの資金流用に関して「代替」となる貸借対照表を作成するように指示した。エリソン氏は7種類のスプレッドシートを作成したが、SBF氏はそのうちの1つをジェネシスに提出したという。その文書には、アラメダがFTXから100億ドルを借りたことが記載されていなかった。
エリソン氏の証言によれば、「ジェネシスに貸借対照表を送ってはならない」というSBF氏の言葉を伝えている。「アラメダがFTXから100億ドルを借りていて、自社の役員や関連企業への融資が50億ドルあった」とエリソン氏は話した。
エリソン氏は、10月10日に初めて裁判所に出廷したが、11日にも証言台に立った。検察官は同氏に、会社の財務諸表を捏造した点について、彼女の感情について質問した:
「FTXからの顧客流出を心配していた。これがバレると、多くの人が傷つくだろうかと。 良くない気分だった。FTXの資金をアラメダが使っていることを人々が知ったら、すべての人がFTXから資金を引き出そうとするだろう」
The long awaited courtroom sketch of Caroline Ellison testifying against SBF at his trial.
— Ariel Givner, Esq. (@GivnerAriel) October 10, 2023
Hell hath no fury like a woman scorned. pic.twitter.com/37RZk9yt3j
エリソン氏の証言は、FTXの共同創業者であり、元最高技術責任者だったゲイリー・ワン氏の証言と並び、SBF裁判の有力証人とみなされている。元FTXエンジニアリングディレクターのニシャド・シン氏はまだ証人台に立っていないが、検察当局との司法取引を行っており、証人として名前が挙げられている。
バンクマン-フリード氏の刑事裁判は、10月26日または10月27日に休廷し、その後、弁護側が証人を喚問する予定だ。SBF氏は、FTXでの詐欺など7つの訴因で訴えられており、すべてに無罪を主張している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン