分散型金融(DeFi)プロジェクト「メーカーダオ(MakerDAO)」の元開発者、ニコライ・ムシェジアン氏は、分散型アプリケーションの研究のため、カーネギーメロン大学に仮想通貨1万MKR(約430万ドル)を寄付した。ムシェジアン氏は同大学の出身だ。
1月1日のムシェジアン氏の投稿によれば、今回の寄付の目的は、分散型アプリケーションやプロトコル、ゲーム理論的メカニズムの研究プログラムを立ち上げるためのものだ。今後数週間で、研究課題を設定し、具体的な行動計画を公表する予定だ。修士および博士課程の学生向けのプログラムになるという。
今回の寄付の目的について「この分野で巨大テック企業や既存の銀行によるレントシーキングが増加していることを憂慮しているため」と説明している。レントシーキングとは企業が規制を設定することで利益を得ようとすることだ。
ムシェジアン氏によれば、企業や政府からの圧力が研究に影響を及ぼすことを懸念し、大学が公共の利益のために研究できるようにすることが狙いだという。
カーネギーメロン大学はコンピュータサイエンスの分野で世界最高峰の大学の1つだ。米メディアのランキングでは、米国の大学の中でコンピュータサイエンス分野で1位にランクされている。ブロックチェーン分野でも、学際的な研究プログラムを推進している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン