カリフォルニア北部のサンタクルーズ郡が、政府レベルでブロックチェーンベースのソリューションを採用し実装する最新の事例となった。

4月25日に開催されたサンタクルーズ郡監督委員会の会合で、委員らは全員一致で政府サービスや公式文書目的でデジタルウォレットを利用する計画を進めることを決定した

会合での最終合意によると、デジタルウォレットはハンブル社が提供。2023年7月から3段階の試験プログラムを開始する予定だ。試験期間中は、自転車登録や駐車場登録などの政府サービスを利用しようとするモバイルユーザーが対象となる。

他にも、公園施設の登録、ボランティア活動時間の追跡、建築許可証のカウンター発行、ペットの登録などが検討されている。

サンタクルーズ郡の監督官であるザック・フレンド氏は次のように述べた。

「紙の文書や記録、サービスをデジタル化する価値は、サンタクルーズ郡住民の利便性を向上させ、地域社会の公平性とアクセシビリティを向上させる重要な一歩だ」

試験プログラムが成功した場合、郡は2023年9月までに正式な報告と展開計画を提出する。

デジタルウォレットプロジェクトは、2022年4月にサンタクルーズ郡監督委員会がハンブル社とデジタルウォレット技術インフラについて協力し、試験プログラムを開始するための準備が整ったことで具体化した。

一方、郡のウェブサイトでのオープンディスカッションフォーラムでは、地元住民からデジタルウォレット計画に対する懸念が示されている。

コメント投稿者の一人であるベッキー・サインブルナー氏は、デジタルウォレットの開発に関する「さらなる行動と進捗を停止」するよう求めた。サインブルナー氏は、インフラ提供者であるハンブル社による「個人データの不適切な使用や販売」について懸念を示した。

公式文書によると、試験期間中に地元当局は、ユーザーが基礎技術を信頼し、「見えない部分」で何が起こっているかを理解できるかどうかを評価する予定。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン